こんにちは!!
「5000mで強くなりたいけど何すればいいの?」
「この練習にはどんな効果があるの?」
そんな疑問にお答えするために今回は5000m練習方法のまとめをしたいと思います。
基礎的な練習から実戦的な練習まで、あなたが想像つくような練習のほとんどを簡単に解説していきたいと思います。
基礎的な練習
まず始めにしなくてはならないのが基礎的な練習です。
この練習を疎かにするような選手はまずいないと思いますが、この練習を高い意識を持って取り組むことができる選手は総じて強いと思います。
だからこそしっかりと目的意識をもって行ってみてください!
では基礎的な練習を一つ一つ見ていきたいと思います。
JOG
長距離選手なら誰もが一度は耳にしたことのある「JOG」。
このJOGという練習には多くの種類があり、状況によって使い分ける必要があります。
いつも同じ距離同じペースで行うのではなく、目的によって変えるべきです。
ではそれぞれを見ていきます。
調整JOG
疲労もそこまで溜まってない。程よく調子がいい。
そんな時に取り組むのがこの調整JOGです。
主観的な力加減で一番心地よく走れる速度である程度の距離を走るのがこの練習です。
僕は調整JOGと呼んでいますが、この練習によって毛細血管新生促進を促します。
ポイント練習できないような体調でもこの練習はできると思いますし、一年間で最もやるであろう練習ですね。
休養JOG
ポイント練習後やレース後に疲労を抜くために行うJOGです。
ゆっくり走ることで血行を促進して疲労物質を取り除きます。
したがって、この練習は「一般的に」とことんゆっくりペースにして行います。
一般的という意味についてですが、人によっては速いペースで短めに走ったほうが疲労が抜けるという場合もあるのです。
- ゆっくり短く
- ゆっくり長く
- 速く短く
- 速く長く(たぶんいない)
このように休養JOGにはいろいろなパターンがあるということは覚えておいてください。
強化JOG
主にポイント練習とセットで使われることが多いです。
ほぼペース走に近いような設定だったり、ビルドアップ形式にするといった形で多少負荷をかけます。
距離はだいたい6000m~12000m。距離やペースの組み合わせは豊富で、状況に応じてさまざまな練習ができます。
しかし、強度が中途半端なところが欠点で、この練習をするくらいならさらに強度を高めてペース走にしたほうが良いと思っています。
ロングJOG
主に基礎を作る期間に行います。
心地よく走れるくらいのペースで60分~90分JOGを行うことでゆっくり長く走ることができ、毛細血管新生促進に大きく効果があり、基礎の部分である有酸素能力の強化に効果があります。
ただし5000mの場合、このような練習は基礎を作る期間のみで問題ないと思います。
流し
流しとは主な用途といえばJOGの後に取り入れることで速い動きを身に着けさせます。
距離は特に決まっていません。
定番なのは100m~150mです。
しかし、200m流しであったり、400m流しと言ったメニューもあります。
流しとは言わずに全力走を取り入れることで絶対的なスピードにも刺激が入れられます。
全力走として考える場合は600m走も考えられるでしょう。
流しという練習はそれほどまでにバリエーション豊富なのです。
基礎的な練習のまとめ
基礎的な練習は疎かにしたら絶対に駄目です。
この練習は練習はじめに積極的に行って、本格的にシーズンに入ったら繋ぎの練習として取り組むべきでしょう。
これらの練習は長距離選手としての根幹となる練習です。
根がしっかりしていない選手は必ずもろくなります。
そういう意味でもしっかりと取り組んでくださいね!!
レペティション系練習
レペティション系はランニングエコノミー向上に繋がる練習です。
この練習をしっかり行うことでレースペースが楽に感じられるだけでなく、普段の練習設定でも難なくこなせるようになるので、できれば早い時期から取り組んでおきたい練習です。
また、休息を設定するインターバル系と休息は完全回復のレペティション系の2種類を設けており、この2つを状況に応じて使い分けていく必要があります。
では一つ一つ見ていきます。
レペティション系
この練習はランニングエコノミー向上が目的です。
その目的を達成するためには速い疾走タイムが必須であり、むしろ速い試走タイムを維持できないと練習としては効果が薄くなってしまいます。
つまりこの練習は休息をほとんど気にする必要がありません。
なぜなら変に休息を短くすることで疾走タイムが落ちてしまうと練習としての効果が薄まります。
この練習はあくまでランニングエコノミーの向上が目的で、他の狙いはほとんどありません。
それなのに休息を気にする必要はありますか?速い動きができればいいと思いませんか?
だからこそこの練習は疾走タイムのみを意識する必要があるのです。
ではそのレペティション系の練習を見ていきましょう。
200m×nセット
この練習はどちらかと言うと1500m寄りの練習ですね。
レペティションの中でも一番短い距離設定で、その分で設定タイムを一番速くします。
目標設定タイムは5000mでの200m換算でマイナス5秒~7秒です。
例えば14分台を目指す場合は目標ペースが200m換算で36秒なので、31秒~29秒になります。
休息は200mwalk(90秒~120秒目安)で良いと思います。
本数は疾走距離が短いので15本or10本×2セットという形で行うべきでしょう。
400m×nセット
この練習はレペティション系で定番な練習です。
疾走時間も60秒ちょっとで、休息も2分~4分なので練習の量・時間共にちょうどいいものとなっているからです。
目標設定タイムは5000mでの400m換算でマイナス8秒です。
14分台を目指す場合には64秒ということになります。
休息は先程申した2分~4分。
本数は最低8本。できれば10本。12本できたら最高といった感じです。逆にそれ以上は強度上の問題でやらない方がいいです。
600m×nセット
この練習はけっこうキツイです。
しっかりこなすことができれば5000mでも強くなるし1500mでも間違いなく結果が出ます。
600mという疾走距離だと後半は乳酸が溜まりまくります。
その中できっちり走ることができれば解糖系の能力にも刺激が入るのではないでしょうか?
設定タイムは5000mでの400m換算でマイナス12秒です。
600mだからといって疾走タイムは遅くしません。
あくまで速い動きをするのが目的。疾走距離が長いからと言って疾走タイムを遅くしたのでは狙っている練習の効果は得られません。
遅くするくらいなら400mのレペティションをやるまでです。
だからこそこの練習はキツくなってしまうのです。
休息は3分~6分間。
本数は5本で大丈夫です。6~8本はかなり厳しいと思いますがもしできたらかなり自信を持っていいと思います。
800m×nセット
ここまでくると本当にキツくなります。
最大でも4本まで、普通は200mのレペティションと組み合わせながらやるのがベターです。
単体で行うには強度があまりにも高すぎます。
設定タイムは5000mの400m換算でマイナス8秒。
この設定タイムでは単体ではあまりにも辛すぎます。
休息は4分~8分と長めですが失敗する可能性が極めて高いので、できれば200mか400mと組み合わせて行いたいところです。
3本できれば1500mの対策としても良い練習になります。
インターバル系
インターバル系はスピード強化を目的としつつ休息を設定することでやや質を求めた練習になります。
その分で疾走タイムは落とすことになるので、この練習では200m、400mのインターバルのみ行うことになるでしょう。
ではいきます。
200m×nセット
この練習は5000m用の練習としてはほとんどやることはありません。
どちらかと言えば1500m寄りの練習です。
しかし、本数を増やせば5000mの練習としても効果を発揮します。
設定タイムは5000mでの200m換算でマイナス4秒。
14分台が目標なら32秒です。
休息はきっちり60秒でいきましょう!!
本数は15本or10本×2セットです。
これを1500m寄りにする場合には10本にして休息を30秒ですね。
400m×nセット
この練習は5000mでの練習として取り入れている選手も多いのではないでしょうか?
400m走って200mJOGをする。
この繰り返しによって最大酸素摂取量に刺激を与えながらスピードに刺激を入れることができるというお得な練習です。
しかし、お得だからと言ってずっと行うべきかと言われればそんなことはありません。
どっちも鍛えられるということは良いことですが、逆に言えば特化した効果がかいということになります。
だからこそ行うべきはスピードを鍛える期間でしょう。
設定タイムは5000mでの400m換算でマイナス4秒です。
休息は理想は60秒。最大でも90秒です。
本数は10~15本が一般的ですが、5本×3セットみたいに小分けにするという選択もあるでしょう。
とにかくこの練習もレースペース以上で走ることを優先するべきです。
レペティション系練習のまとめ
この練習はシーズン序盤に行うことでレースだけでなく練習でもその後の設定タイムが楽に感じるようになります。
インターバルやペース走がなかなか上手くできないようなら一度積極的に取り入れるべきでしょう。
ペース走系の練習
ペース走系の練習は持久力向上のためには大事な練習となります。
この練習をきっちり行わないでインターバルのみを行ってもなかなか記録は伸びません。
設定タイムによって狙いが若干変わってきますのでしっかり確認してください。
ペース走
長距離選手なら誰もが聞いたことのあるペース走。
そして強くなるためには外せない練習でもあるペース走。
しかし、狙いをしっかりと理解していないで行っているペース走などただの高速JOGです。
それぞれの設定タイムではどんな狙いがあるのか?それを見ていきたいと思います。
ペース走(持久力強化)
この練習は全身の持久力を強化する目的で行います。
長時間の運動(5000m基準で)をすることで、内蔵が長距離のレースにも耐えられるように強化するのが目的です。
また、マラソン選手が5000mに積極的に取り組んでいるような場合はマラソンのレースペース走でも同様の効果が期待できると思います。
距離は10000m(できれば12000m)
設定タイムは5000mの1000m換算で+25秒~30秒です。
スタミナ型なら+20秒はほしいところです。
この練習はできればシーズン序盤に取り組んでおきたい練習になります。
ペース走(LT走)
LTペースとは、糖の利用が急に高まることで乳酸が発生するポイントです。
このLT値を引き上げることによって乳酸が発生するペースを速くすることができます。
つまり、今までのペースで走っても乳酸が発生するのを防ぐことができるようになるのです。
この練習は速めの設定タイムで行います。
設定タイムは5000mの1000m換算で+15秒以内です。
距離は20分~30分間が理想的なので、6000m~8000mがいいでしょう。
この練習の効果は非常に高いので、シーズン中は積極的に取り入れたい練習でしょう。
クルーズインターバル
簡単に言えばペース走でのインターバルです。
短い休息を取り入れることでLT走の効果を維持した状態で長い距離を走り続けることができます。
休息がある分で精神的にも肉体的にも楽になり、ペース走よりも長い距離を走ることができるのです。
※その分ペース走と同等の効果を得るためにはそれなりの距離を走る必要があります。
距離は8000m~15000m。
設定はLT走と同様でレースペース+15秒。
休息は5分ごとに1分間です。
よくあるのは1600m×5本~8本や、3000m×3~5本です。
ペース走系練習のまとめ
ペース走は長距離選手なら絶対に外せません。
次に紹介するインターバル練習の土台だと思ってしっかり取り組んでくださいね。
インターバル系の練習
インターバルは強くなる練習の代名詞といえる練習と言えるでしょう。
恐らく誰もが取り組んだ事がある練習で、強くなるために絶対に出来るようになりたい練習です。
マラソン選手の場合はLTの方が重要になりますが、5000mではやはりインターバルで鍛えられる最大酸素摂取量が一番大事になるはずです。
では一つ一つ見ていきます。
インターバルのやり方
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://5rou.info/saidaisannsosessyuryou/
1000m×nセット
ロングインターバルの代名詞である練習です。
しかし、休息は200mではなくて400mでいきます。
なぜならこの練習も最大酸素摂取量に刺激を入れ続けるためにペースを維持し続けたいからです。
また、疾走タイムもレースでの最初の1kmを意識して若干速くいきます。
5000mでの1000m換算でマイナス5秒です。
本数は5本が一般的ですが6本か7本ならさらに効果がでます。
1600×nセット
最大酸素摂取量は走り出しから2分後に刺激が入ります。
この1600mという距離はその面で高い効果を出しつつ負担もギリギリの大きさという理想的な練習です。
この練習を極めれば自己記録達成は確定と思っていいでしょう。
設定タイムは5000mでの1000m換算でマイナス2秒前後(レースペースでもいい)
休息は3分~4分間。
本数は3本か4本といったところでしょう。
2000m×nセット
この練習はあまりやる必要はないかもしれません。
なぜなら疾走距離が長いため負荷があまりにも高いです。
なので1人で行うと失敗する可能性が高く、失敗するということは1日を無駄にしてしまうことになります。
だったら1600mのインターバルに挑戦したほうが良いと思います。
ただ、成功すればリターンは大きいので紹介していきます。
設定タイムは5000mでのレースペースです。
休息は3分~4分間。
本数は2本か3本です。
成功すれば1人で走っても自己ベストが出る可能性があります。
それほどまでの練習なのです。
インターバル系練習のまとめ
インターバルはしっかりやれば必ずできるようになります。
1人で行う場合は確実にこなすためにも休息はしっかりと取るべきなのです。
自己ベスト達成のためにも怖がらずに挑戦しましょう!!
実戦系練習
最後に実戦系の練習を紹介します。
しっかりと練習をした上で勝つための練習をすることで本番で切れ味するどい走りができるようになります。
これらに関してはいろいろ工夫ができますのでいろいろトライしてみてください。
では見ていきます。
1000m×5本(休息60秒以内)
この練習は実戦練習として位置づけています。
休息を短くすることでレース時と同じような強度で練習できます。
3本目4本目でしっかり粘って5本目でスパート。
そんな走りができれば実戦的な練習ができます。
設定タイムはレースペースより若干速い程度。
とにかくレースだと思って絶対に外さないつもりで取り組んでください!!
5000m+1000m
5000mで速いペース走をして最後の1000mでスパート。
この練習は中間走を落ち着いて走ってラストで一気に上げる練習となります。
設定タイムは5000mがレースペース+10秒。
1000mがフリーです。
1000mのフリーはオリンピックでメダル争いをしていると思って全力で走ってください。
400m×3+3000m+1000m
この練習は最初の400mはレースでの入りを意識で。
3000mは中間走を。
1000mはフリーという走りを意識する練習です。
設定タイムは400mがレースペースマイナス4秒。
3000mがレースペースとほぼ同じで。
1000mがフリーです。
休息は400mと3000mの間が2分間で、3000mと1000mの間は4分間です。
この練習は実戦を強く意識できる練習なので是非とも取り入れてみてください!!
実戦系練習のまとめ
実戦系は他にも多数あります。
しかし、この練習はあなたの戦略によって大きく変わってきます。
あなたがレースでやりたい走りや勝つための戦略によってメニューをアレンジしてみましょう。
まとめ
いかがでしたか??
実際はここで紹介しきれてない練習もあるかと思います。
もちろんこれらの練習をしないと強くなれないということもありません。
あなたが練習の意味を理解た上でアレンジしていくことで良い結果が得られるかもしれません。
もっと詳しく練習方法が知りたい方はこちら
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