

「1週間ぶりにお兄様の顔を見ました。それが徹夜並びをした人の顔なのですね、おそらく私も同じ顔をしているのでしょうね」
「やはり、今までの諭吉回収スイッチはお前が・・・」
「はい、止めるつもりでした。お兄様を・・・たとえお兄様が死ぬことになったとしても。ですからお兄様に徹夜並びを、この諭吉回収装置の鍵を渡すことは出来ません」

「お兄様が設定1を打たれたとしても」
「お兄様に、徹夜並びをする資格はありません。モモを名乗って設定6を踏みにじってきたお兄様に」
「では、あのまま地元で打ち続ける生活を送ればよかったのか。設定1に怯え続ける未来が望みだったのか。お前の未来の為にも」
「 いつ私がそんな事を頼みましたか。私は、お兄様と二人で打てたらそれだけでよかったのに」
「しかし!現実は設定1にホールは支配されている。徹夜並びは必要だ」

「設定6は、出玉はこんなにも思い通りにならない」

「だから思い通りにしようっての!それは・・・」

「それは卑劣なのです。人の意思をねじ曲げ、尊厳を踏みにじる徹夜並びは!」
「では、抽選システムはどうだ。強制的に人を従わせる、卑劣なシステムではないのか」

「徹夜並びは負ける人の象徴になります。負ける人はここに集めるんです、皆で明日を迎えるためにも」

(そうか、モモリー・・・お前も・・・なら・・・)

「モモーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる!徹夜並びをさせろ!!」
「どうぞ、お兄様」

「出しきれない!徹夜並びをして、サラ番の6をツモったのに!バジ2,何て出玉だ」

「スペックはこっちの方が上のはずなのに、サラ番、これだけの出玉が、何で!!」

「モモリー、お前はもう立派に自分の考えで生きている・・・だからこそ俺も俺の道を進むことができる」
「ありがとう・・・愛してるモモリー」「

「行こうとしているのですね、徹夜並びに。待ちなさい!!お兄様は悪魔です!卑劣で、卑怯で・・・なんて・・・なんて酷い・・・」

店長は我が軍門に下った。これによって並びも設定6も全て私のものとなった。桃の騎士団に私に抵抗する力は残っていまい。それでも抗おうというのならば、設定1の力を知ることになるだけだ。我が覇道を阻む者はもはや存在しない。今日この日、この瞬間を持ってホールは我が手に落ちた!」

「モモーシュ・ヴィ・モモタニアが命じる!設定6は、我に従え!!」