私が伯母さんになっても。その6。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

平成26年2月26日(水)、妹うーちゃんの家に行く。

なんだか久しぶりである。
月に1回のペースで行っていた、いや、もとい、呼び出されていたのだが、
1月は妹の都合が悪く、2か月ぶりの訪問である。

岡山の実家のような田舎風景を乗り継ぎ、遠路はるばるやってきました妹の家。
駅から妹の家までの道のりも、まるで自宅に戻るかのような慣れた足取りで歩く。
そして鍵はあけてある、というので、勝手知ったる我が家のように上がり込む。

私「やっほー!」

突然聞こえて来た私の声に、妹に抱かれていた甥っ子(別名ダッコマン)がパッと振り向いた。
うん、耳は聞こえているみたい。
さむらごーちとは違う。
あ、違わない。彼も聞こえてるんだった(笑)

私「ダッコマ~ン!」
妹「あ!ちょっと待って。手を洗って来て。」

あ、すいません。
これまた勝手知ったる我が家のように洗面所で手洗い&うがいを丁寧にする。

私「再び、ダッコマ~ン!」
妹「あ!ちょっと待って!」
私「今度はなんだ。」
妹「実は他人と接触するのが2か月ぶりでさ。
  今、一般的には人見知りの時期に入ってるはずなの~。
  だから徐々に慣らしていったほうがいいんじゃないかな、と思うんだけど。」
私「そうなの?ま、とりあえず抱っこしてみる?」

自称赤ちゃんマスターのあもちゃん、自信満々で抱っこしてみる。
はい、よいしょ!!!!!



甥「うわーーーーーーん!!!!!!!」(誰!?このオバハン!!!!!!!!)
私「きゃ~☆歯が生えてる~ぅ☆」←私のこういうとこを夫はKYと呼ぶ。

自称赤ちゃんマスター、力及ばず。
ダッコマン、絶賛人見知り中。

私「驚かせてごめんよー。徐々におばちゃんに慣れてってね~。」
妹「ああ~ごめんね~。どうしよう、一日中ずっとこのままだったら・・・」
私「いやいやいやいや、いくらなんでもそれはないでしょ。」
妹「いや。私、友達と遊んだとき、友達の赤ちゃんが人見知りで1日中泣かれたことがある。」
私「・・そっそんなことってあるの!?」

泣き続けたその赤ちゃんの根性に感服する。

甥「ぶひぶひ。」
妹「いつまでも泣いてると、嫌われるぞ!!!!!!!!」←マジ、コワイ。
私「いやいや、私、嫌わないし。そんなに怒んなくても。
  赤ちゃんの人見知りって誰でもあるでしょ。成長してる証拠っつーか。」

基本、あもちゃん、そういうことは気にしない。

私「じゃあとりあえず視界に入るか入らないかの位置に転がしながら、
  ご飯を食べようではないか!今日は聘珍楼の中華弁当で~す!」
妹「わ~い!!!!」



私「いただきま~す☆」



甥「じー。」
私「うぷぷ。見てる見てる。もうちょっとで慣れそうだね~。」

妹「あ、お母さんにお姉ちゃんが来たこと電話してみよーっと♪」
私「人見知りが始まったこととかも話してみよう♪」



妹「*+?#$%&%$##」
母「・・・・・・・・・・!」
妹「*+?#$%&%$##」
母「・・・・・・・・・・!」
妹「はあ、すいません。じゃあね。」


私「何、どうしたの。お母さん機嫌悪かったの?」
妹「なんで分かるの!?」

そりゃわかるでしょ。

妹「なんか、すっげー怒られたんだけど~。」
私「なんで?」
妹「『お姉ちゃんにはるばるきてもらってるのに人見知りで泣くなんて!
   あんたが駅まで迎えに行かんからじゃ。
   もっと外に出して色々他人に触れさせんといけんが!!!』
  とお怒りでした。」
私「駅から徒歩5分ちょっとなのに、大して変わらないよ。」
妹「しかも、
  『うち(岡山の実家)に来て泣かれても、お母さん、面倒見れんで!!!』
  ともお怒りでした。」
私「なんじゃ、それ。」

つ~か!
1万歩譲って、人見知りで泣かれた私が不機嫌になるならともかく、
お母さん、あんた何も関係ないやん。

妹「(実家の)廊下で転んだって聞いた?」
私「ああ、そういやそんなこと言ってたね。」
妹「肋骨にヒビが入っとるかもしれん、とか言ってて、話すのもしんどいんだって。」
私「それでそんなに機嫌が悪いんかい。」

お母さん、不機嫌の虫をまき散らしてないで、さっさと早く病院に行ってください。

◇◆

さあ!ご飯もそこそこに、私に慣れていってもらうよ~。



まずはこの距離から・・・・

甥「ウキャッ!」

おお、とりあえず大丈夫みたい。



そして、後ろに回り込んでダッコ。

おお!これも軽くクリア。
すげー笑ってる!!!!



甥「ププ」(伯母ちゃん!)
私「はあい♪」

もう慣れたね~。時間にして10分くらい。あっという間のデキゴトであった。

遠くの椅子に座っている妹、
「ああ、これで今日はダッコしなくてすむ。今日はダッコしない日だから~♪」
という。

私「いいよ~。私がずっとダッコしてあげよう☆」

この台詞を10分後には後悔するあもちゃんなのであった。



私「前よりすっごく重くなってる!!!!」
私「ひー!腕が死ぬー!」
私「ちょっと変わってくれない!?」

妹「今日は私はダッコしない日だから~。」

最後までけして私を助けてくれようとはしないのであった。
ドイヒー。

私「お母さんにこの写真を送って、人見知りはなくなった、と安心させてあげな。
  後々、めんどくせーから。」←これが本心(笑)
妹「わかった!!!」

するとすぐ妹の携帯に電話がかかってきた。

母「・・・・・・・・・・♪」
妹「*+?#$%&%$##」
母「・・・・・・・・・・♪」
妹「*+?#$%&%$##」
母「・・・・・・・・・・♪」
妹「じゃあね~。」

私「お母さん、今度は機嫌よかったの?」
妹「なんで分かるの!?」

そりゃわかるでしょ。

というか、あちらから電話かかってきてますけど、
肋骨折れてるかもしれない、話すのがしんどい、って話はどこへ?!

西日本最強母、またの名を、チャッカマン。
人見知りがなくなった孫の写真を前に、不機嫌だった記憶はあっという間にお忘れの模様。

◇◆



この距離まで慣れてくれば、もう心配ないね!!

私「ん!?・・・ちょっとうーちゃん、鼻クチョがすごいんですけど。」
妹「お風呂のとき、まとめてとるから大丈夫~。」
私「え~!?苦しくないの?鼻クチョが玄関でヒラヒラしてるんですけど!」
妹「大丈夫、大丈夫。」

ほんとに大丈夫なのか?
そんなん大人でも嫌なんですけど。主に、見ため的に。



甥「ん~♪」(このきらめきは・・・0カラットでちゅ!)

キラキラするもの、ゆらゆらするもの、とにかく何でも気になるご様子。
大きくなったねえ。

◇◆



おやつタイム!
私たちの分と、うーちゃん旦那とプラス1個を買ってきたあもちゃん。
気が利くぅ~。



いっただっきま~す。

妹「食べるのを、この子、すごく見るの。」
私「へー。」
妹「ちょっと見ててね。」



妹「もしゃもしゃ」
甥「じーーーーーーーーー」

ほんとだ、すっげー見てる。

そんなに見られたら食べづらいのでは?
と思うが、妹は気にせず、せっせせっせと食べていた。
慣れって怖い。

思えば、妹がダッコしたのはこの時と母乳をあげた時だけ。
そりゃ翌日、私の腕が死ぬわヽ(`Д´)ノ!!




最近はこの恰好がマイブームらしい。

甥「うーーーーん・・・・」

ハイハイしそうでできない、もどかしい感じがたまらん。



私「がんばれがんばれ!」
甥「んん・・・」



甥(ダメでちたー!)
私「ああ~ざんねーん。」

甥「うー・・ふぇ・・・」

妹「あ、泣くよ。うつぶせ嫌いなんだわ。」
私「ええ~い。嫌いならやらなきゃええやーん。」

よいしょ、と転がして救出。

甥「キャッ」(テヘ。お手数おかけしてスンマセン。)

この間も妹はずっと遠くの椅子に座ったまま、
ケーキ食って、お菓子食って、珈琲飲んで、それでもなお、けしてダッコはいたしません。




んー
んー

ダッコマン、必死に何かを訴える。

私「な~にがしたいのさ。」

と抱きかかえ、側にあった布団にダッコマンを立てかけると・・

甥「キャッキャ」
私「!?」
妹「!?」

クララが立った!
但し、布団のチカラ9割。

私「なんか立ってるんですけど!」
妹「これ、つかまり立ちっていうのかな・・・」
私「うーん、つかまってるというか、寄りかかってるというか。」
妹「ハイハイもできないのにいきなり立つとかないよねえ」

よし、ここは子育ての大先輩、気分屋バアさん(別名:チャッカマン)に聞いてみよう。



妹「これ、つかまり立ちって言うのかな?」

メール送信。
数分後・・・ピローン♪

母「それ、頭、ハゲてるの?」

私&妹「ズコーーーーーー!!!!」

お前は宇宙人か!
人の話はちゃんと聞こう!!!

ちなみに後頭部がハゲてるようにみえるのは、光があたってるだけです。

◇◆

そろそろ帰ろうかね。



私「じゃあ、ここでいいよ~。」
妹「ついでに駅まで送るよ~。バアサンも外に出せってうるさかったし。」
私「じゃあそうする?駅まで見送り、悪いねえ。はい。」
とダッコマンを渡そうとしますれば、
妹「駅までヨロシク。」

ええーー!?
おもいー!!
腕が死ぬー!!
腰が折れるー!!

という泣き言は一切聞いてもらえず、駅まで一度も変わってくれなかった妹。

軽く拷問。
何か恨みでもあるんでしょうか。



※岡山じゃないよ。

ホームから写してみた。

また来てねー
と言っていると思われる。希望的観測。

妹の話によると、ダッコマン、私が帰った後もしばらく私の姿を探していたらしい。
はにゃー。
その話、萌えるわ~。

知らない間に着実に大きくなっているんだね。
ダッコマン、来月また遊びに行くからね。
そう、半強制的にあなたのママに日付まで指定されたからね・・・