平成22年4月17日(土)、
新感線☆RX
『薔薇とサムライ(五右衛門Rock Over Drive)』(in赤坂ACTシアター)を観る。

先日、この舞台を観ていたく感激した私は
(参考記事:2010-04-10『新感線☆RX 薔薇とサムライ』)
もう一度観てみたい!と思った。


しかしチケットはすでに売れ切れ。
ヤフオクではとんでもない値段に跳ね上がっている。

「はあ~、もう観ることができないのかあ・・・」

と落ち込む私にとんでもない朗報が!!

当日券が出る、というのである。
しかも抽選。
ものぐさな私にぴったり、かつ、公平な扱い。

「よ~し!この私がその当日券を当ててやろうじゃないか!!!」


一度も宝くじやtotobig等のあらゆるくじと呼ばれるものに
あたるどころかかすりもしない私が、
根拠のない自信を胸に抽選会場に向かった。


当日券抽選会場にはすでに150人ほどが集まっていた。。。

「150枚も当日券があるわけないよな・・・」

なんだかあもちゃん、
急に、外れる気がして参りました!←いまさら?

そしていよいよ私の番。

「えいやーーー!」

とひいた番号は「99」。

「・・・・く(9)るしんで、く(9)るしむ・・・?」

縁起わるっっっっ!

「いやいや、99、が当選番号かもしれんや~ん?」

と思ったら、当日券販売窓口に1から順番に並ばされた。

「99番目・・・買えるわけないやん!なんで並ばせるのよ!
 当日券が100枚も余っとるんか!そうなんか!?
 そうじゃないとキレるよ、おばちゃん!」

と(心の中で)怒り心頭!

すると、10枚くらい売れたところで係の人が

「ここからは立ち見券となります~。
 立ち見券であることをご了承の上お並びください~」

と言うではないか!

「キーーーーーー!!!!!それをはよ、言わんかい!!!!」

初めて見るのであれば立ち見でも我慢する。
でも二回目だし、
4時間も立ってみるなんて、
そんな体力・気力が、このおばちゃんにあるわけなかろう。

と列から離れようとした。

すると・・・・
一人のおじさんが私をピンポイントに狙って近づき、声をかけてきた。

「あの~。モニョモニョモニョ」
「あ~?は~??」

言ってることが要領を得ないのと、この人なに?という不信感から
めっちゃ逃げ腰で応対する私。

するとおじさん。

「今日のチケットS席、1枚しかないんですけど買いませんか?」

というではないですか!

「なんですとーーー!?」

しかし未だ拭えぬ不信感・・・
ぼったくろうってんじゃないでしょうね?
いやいや、そもそも本物なんでしょうね、そのチケットは?

「今日、これから僕は歌舞伎座に行かなきゃいけないんです!
 歌舞伎座の舞台とこっちの舞台がブッキングしちゃって
 困ってるんです・・・」

どうも本当のことらしい・・・

「あ~。でもこの『薔薇とサムライ』、すっごくいい舞台なんですよ。」

おじさんが「くれる」と言ってるのに、余計な助言をする私。
だって~せっかくS席なのに、観ないと損、だと思ったんだもーん。

「いや、僕はもう3回観てるんでいいんです。」

おや?そうなんですか?
ならば・・・

「きゃーーーーー!ありがとうございます!!!!
 ぜひ!ぜひ買わせていただきます!
 あの・・・・・定価でいいんですよね?」

「もちろんです!こちらも買ってもらえるだけで助かるので!」

おじさん、私を選んでくれて、ありがとー!
おじさんは私からお金を受け取ると、

「これから歌舞伎座に行かなきゃいけないんで!!」←二回目。

と走って去っていった・・・

ああ、おじさん・・・
ありがとう・・・
ろくにお礼も言えなかったけど・・・
人間驚くと、あまり余計なことが言えない、ということがわかった
3×歳の夜~♪
いや、夕方~♪

当日券にははずれまくったが、
捨てる神あれば拾う神あり、という感じで、チケットゲットだぜ!

I am a lucky girl!

すいません、うそつきました。

I am a lucky おばさん!


というわけで、私。
二回目の「薔薇とサムライ」を観る幸せにありつけたのであります~。

内容は一回目の記事をご参考あれ。
(参考記事:2010-04-10『新感線☆RX 薔薇とサムライ』)


二回目だったせいか、すっきりと余裕たっぷりで楽しむことができた。
相変わらずすばらしかった。
ストーリーも音楽も全て二度目なのに、
初めてと変わらず、いや初めて以上に楽しめるなんて
やっぱり最高なのだ、この舞台!

隅々にまで目を配ることができ、
細部にわたって細かい演技がなされていたことにも感心。←当然?

何度観ても、シャルル王子(浦井健治)のキレのよさに笑ってしまう。
何度観ても、古田新太の五右衛門っぷりにしびれてしまう。
何度観ても、天海祐希のダンスと歌に感心してしまう。
橋本じゅんも、山本太郎も、高田聖子も・・・

エンディングで古田新太が高下駄を履いていることに気づく。
物語では歩きづらいからだろうが、普通の下駄だったが、
エンディングはやっぱり大見栄きる五右衛門(=高下駄)で!
そうじゃなくちゃ歌舞伎じゃない!

は~
私の偏狭な世界がひっくり返る。
クルクルと舞台が回るたびに、クルクルと私の世界が変わる。
なんてすごい舞台。
なんてすごい音楽。
すてきな舞台をありがとう。

それにしても、音楽(ロック)、やっぱりすごいなあ~。
ギターの岡崎司さん(←音楽担当)ってすばらしい。