何度タイトルを見ても,
「くっすんおおぐろ」
と読んでしまうのは,おおぐろ選手(サッカー)のせいか,おおぐろまきのせいか。
芥川賞受賞候補作品である。
アマゾンの説明によると・・
「賞賛と悪罵を浴びた戦慄のデビュー作
大黒様を捨てようとして始まる日常の中の異次元世界。
日本文学史に衝撃的に登場した芥川賞作家の処女小説。」
うむ。
簡潔に内容をよく説明できている文章である。
私,世間の皆様より周回遅れくらいではこの作家に気づいたため,
彼の作品を新→古の順に読んできた。
だからであろうか,
世間の皆様がこの作品を読んで受けたようなインパクトは受けなかった。
処女作であるだけに,かなり作品自体が粗い仕上がりである。
無意味に力強さだけは感じたが。
どちらかというと,併載されていた「河原のアバラ」の方がおもしろかった。
バカバカしい話の羅列と,不思議な気持ち悪さ。
主人公よりも五郎の存在が不思議であった。
ああ,そういえば,この「河原のアバラ」も弥次さん喜多さんのような
二人旅であった。
新作の「告白」でも,ヤクザものの二人組の話だったもんなあ。
一度に同作家の作品を読むと,いろいろな一本筋が見えてきておもしろい。
町田康って,大楠公が好きなんだなあ。もしくは興味があるんだなあ。
今まで読んできた作品のほとんどに突然出てくる大楠公。
きっと,くっすん大黒,の楠木だって,この大楠公から取っているに違いない!
ああ,そうそう。
ガルシア・マルケスの「エレンディラ」(→参考記事2007.9.1「エレンディラ 」)が
引用されていて,
ああ,町田康も読んだんだなあ,と感慨深かった。
それにしても,町田康を立て続けに読むと,かな~り疲れた。
それはまるで麻薬みたいなもんだ。
(麻薬未経験者ですけど。)
