奥田 英朗
家日和

なんだかんだ言って,この人の本,結構好きだ。

なんというか,電車本(通勤電車内で読める本),というか,気取らずすーっと読める。


色々な幸せの形を作る6つの家族の物語。

最後の「妻と麦御飯」では,作家が出てくるが,これは著者自身なのだろうと想像する。

ユーモア小説を書く小説家で,文章はうまくないが人を揶揄する話が得意,というところなど。


私たち夫婦は,この6つの家族のどれにも当てはまらない。

十人十色とはよく言ったもので,本当に,どの夫婦の形も,それぞれなんだなあ,と感じる。


「夫とカーテン」に出てくる「夫」なんて,私なら絶対に好きにならないタイプだ。

それでもその「夫」 には,理解のある,懐の大きな妻がついている。

夫婦たるもの,なるようになっている。


「グレープフルーツ・モンスター」の「妻」みたいな女性にだけはなるまい,と自分に注意喚起。

 →内職の道具を届けてくれる若い男性の気を惹きたくて,セクシーな服を着てみたり,

   ふらついたふりをして,その男性にボディタッチ,など・・・。



あっという間に読んだが,最後の「妻と麦御飯」の結末に納得いかない(ノ`△´)ノ

夫よ,それでいいのか!!!とタクシーに乗り込む夫をひっつかまえたい気分で読み終えた。


もー!ぷんすか(○`ε´○) ,と般若の表情で,この本を乱暴に綴じた途端,

ああ,そういえば私は電車の中だった,という現実にはた,と気づき,笑顔に戻す私。


私は,き○○○か!