最近、本を読んだり
なにか氣になることがあると
それを後押しするような出来事が
たびたび起きます。
昨日、午前中に読んだ本で
とても感動した１節があり、
そのあとお昼のランチに出かけました。
そこは、近所にしてはおしゃれな
レストランで、アンガスビーフの
ステーキが売りのようです。
メバルとタケノコのフライのセットを
頼みました。
メインの前に前菜がつくのですが
サラダや小さなカップのスープに
キッシュのようなもの、
驚いたのが、高野豆腐があったことです。
べつに高野豆腐をディスってはいませんが
洋食のプレートに唐突すぎませんか？
しかも、味付けはふつうの和だしなんです。
葉物のサラダ以外に、ディーツと人参の
スライスがついてたんですが
このニンジンが乾ききっていました。
マカロニサラダもありましたが
マカロニはどこにもなく、キャベツのみ。
久々に水っぽいマヨネーズ味に会いました。
もちろんすべて食べましたが。
細かいことにうるさい、と思われるでしょうが
午前中に読んだ本と合わせて
なんだか考えさせられたのです。
その本の中で、作者の祖母の思い出が
書かれていました。
祖母は、ギャンブラーで酒飲みの夫に
最後まで貧乏生活を強いられたようです。
でも、祖母が作者にあてた数多くの
手紙の内容は、美しさに満ちていたのです。
「お父さんの咳はまた悪化したの。
私たちは家をなくして、もうお金も仕事も
ありません。けれどもオニユリが咲いてい
るわ。トカゲが日のあたる場所を見つけました。
バラがこの暑さに耐えています」
（ジュリア・キャメロン著「ずっとやりたかった
ことを、やりなさい」より）
作者のキャメロンは、祖母のことをこう
書いています。
「祖母の手紙から私が学んだのは、人を
生かすのは健全な判断であり、健全な
判断はすべてに氣を配ることの中にある
ということだった」
「成功しても失敗しても、人生の真実は
その質とはほとんど関係ないということである」
はたから見て、不幸に見えても
ふだんの日常に美しさと豊かさを
見ることのできた人生は、決して失敗ではない。
そういいたかったのではないでしょうか。
ありふれた日常に、ていねいな視線を向け
そこに豊かさを見つける。
私にできるだろうか
サイドの野菜や小さな料理に、
ていねいな氣配りされていないと、
メインの料理が豪華でも
よけいに満足度が下がります。
森のイスキアをされていた、佐藤初女さんは
キライな言葉として
「めんどくさい」をあげられていました。
初女さんの握るお結び、手作りの梅干し
お客さんに出すお味噌汁
とてもていねいに、細部に目を向けて
作られていました。
（映画「ガイアシンフォニー」より）
タイトルの「神は細部に宿る」は
建築関係の格言として知られていますが
由来は不明だそうです。
細部への氣配りがあるからこそ
全体としての完成度が上がる。
そういう意味あいでしょうか。
自分の生活の中でも
もうルーチンワークすぎて
飽きあきしながらやっていること
毎日見慣れた風景
見慣れた家族
見慣れた家の中
そんな中に、ていねいに繊細に
目を向けると
美しさと豊かさが隠れている。
そう教えられました。
脳は、新しい認識を嫌がります。
そのことを分かったうえで
日常を丁寧に生きる。
たいせつな学びがありました。