2016年5月31日。
きっとこの日を私は一生忘れないと思う。
この日、私とシーアとニコは
ワインバ-でイタリアのロゼを飲んだ後
ダンスが出来る場所を探した。
正確に言えば
私とシーアが踊りたかった。
ニコは基本的にダンスはしないと言った。
”でも、昨日は行き成り私と踊ったじゃない?”
と、私が言うと
”そうだね。体が動いちゃった。あきと踊りたくて。”
と言って笑った。
笑顔が可愛い。
結局私達はディスコに行った。
多分、夜中の12時少し前だったと思う。
シーアは舞台に上がり
そこで踊ってた人達の中に入って
違和感もなく踊り始めた。
私とニコは席に座ったまんま話をしていた。
でも、ディスコの音楽がうるさ過ぎて声が良く聞こえない。
私が聞こえないねぇ、と耳元で言うと
私の手を取って、”外に行こうか。”と言った。
私達はデッキ3階に出て夜の海を眺めた。
ニコは、
”ここの方が静かでいいね。
あき、後ろを見てごらん。
そこにもあそこにもカメラが設置されてるんだよ。
セキュリティの関係でね。”
と、言った。
私がキョロキョロすると、
”だから手も繋げないね。”と笑って言った。
ニコは私に”僕の部屋に来ないかい?”と言った。
部屋になんて行ったらきっと何かあるに決まってる。
子供じゃないんだから、お話だけで済むわけない。
一応私も既婚者だし、何かあってはいけないし、
”あのね。私はね、あなたが思ってる様に軽い女じゃないよ。
あなたはモテるかもしれないけど、私はあなたのコレクションの中の一人になりたくないの。それにもう夜中の12時になるよ。
シンデレラも帰る時間だよね。(笑) ごめんね。”
するとニコは、
”僕が嫌?あき。。。I like you very much."
と、目を見て言うのだ。
”ニコ。LikeとLoveは違うよ。
あなたは素敵だから、こんな所でそんな事言われたら私だって
I like you very much.。。。 LikeがLoveになると危険だよ。”
と私が言うと
”あき、おいで!”と私の手を取って歩き出した。
彼の部屋に行くんだ、って思った。
ワインのセイにしちゃおうかな。
部屋に行っても何もしなければいいよね。
そう。部屋を見せてもらうだけ。
夜風が気持ちよかったからか、
ワインがまわってきたからか
分からないけど
私はニコの部屋に行った。
クルーはパッセンジャーと個人的に会うことは禁じられているらしく
誰もいない事を確認しながらニコの部屋に入った。
多分、普通なら絶対に行かない。
でも不思議と
会ってまだ3日目のニコに信頼感があった。

