「父ちゃん。今週の『母ちゃんテツ検定』だが、解答締切時間となった。みなさんからの解答コメントの結果集計はまとまったかえ?」
「まとまってるよ」
「ならばよし。さっそく答え合わせをしよう❗️」
「かしこまりました。それでは答え合わせをする前に今回の設問およびそれぞれのヒントの解説をご覧ください」
問題
「以下に貼り付けた夜の駅舎の写真を見てここは何駅なのか駅名を答えよ」
「一応昼間の駅構内の写真も貼り付けますよう♪もちろん最初の写真とは季節が異なりますよう」
難易度★★★★★
「いつものように正解者のみなさんには以下の通り称号を授与いたしますので奮ってご参加してくださいよう♪」
ノーヒントで正解•••検聖
第1ヒント後正解•••検豪
第2ヒント後正解•••名人
第3ヒント後正解•••初段
第1ヒント
「第1ヒントでは下り列車が解答となる駅を発車した直後の動画と次の駅までの車窓風景の一部の動画の2点をご覧いただきましょう。なお撮影は今から遡ること10年半前、2015年2月ですが、現在もあまり変化していません」
第1ヒントの解説
「ヒントの動画のひとつめの動画をもう少し周囲の風景が見えるようにしてみましょう」
「冒頭の部分で見える建物に『飯綱町』と見えますが、飯綱町は長野県上水内郡飯縄町(かみみのちぐんいいづなまち)のことです。つまりこの駅は飯綱町にある駅だったのですね。そしてふたつめの動画はさらに進んで千曲川の支流である鳥居川に沿って北上したあとに次の駅の駅の手前に2つあるトンネルの手前にさしかかる車窓の動画です。この辺りは昔から『一里一尺』と、北上するにつれて積雪がどんどん深くなるという言い伝えがありますが、その様子がお分かりになると思います」
第2ヒント
「第2ヒントではこの駅の概要に少し触れてみましょう」
「この駅は明治21年(1888年)5月1日に当時の官設鉄道の駅として開設されました。駅舎は開業当時のものではありませんが、大正11年(1922年)に建設された木造駅舎が100年以上を経た現在でも使用されています。
「駅構造は2面2線の相対式ホームで以前は中線のある3線構造でしたが現在は中線は撤去されています」
「上下線のホームは跨線橋で結ばれており、この跨線橋は明治33年(1900年)に『鉄道作業局新橋工場製造』という銘板が橋脚にあり、これは現在も使用されている跨線橋としては最古級です。但し、この跨線橋は元からこの駅にあったわけではなく隣の駅で使用されていたものを昭和30年(1955年)に移築したものとされています。いずれにしても駅舎や跨線橋はかなり古いものですが現在でも修復されながら美しく保たれて現用されています」
第2ヒントの解説
「ヒントを出した時の駅の概要説明が解説といってもいいのですが、付け加えると明治21年にこの地に官設鉄道(のちの日本国有鉄道=国鉄)が新潟県の直江津駅と長野県の軽井沢駅の間に敷設された時に開設された駅です。国鉄分割民営化でJR東日本信越本線の駅となり、さらに北陸新幹線金沢開業時に並行在来線としてJRから経営分離され第3セクターしなの鉄道北しなの線の駅となりました」
第3ヒント
「第3ヒントではこの駅を玄関口とする町の風景をご覧いただきましょう」
第3ヒントの解説
「この写真は長野県北部の飯綱東高原にある霊仙寺湖と飯縄(いいづな)山です」
「霊仙寺湖畔にある日帰り温泉施設『むれ天狗の館』入口脇にある天狗の顔。飯縄山には天狗伝説があり、この山に住む飯綱三郎天狗は日本八天狗ひとりに数えられる天狗です。
解答となる駅のホームにはかつて天狗の親子のちょっとコミカルな像が設置されていてJR東日本長野支社の『一駅一名物』とされていましたが、老朽化により撤去されてしまいました(今回の出題前に投し
た予習記事をご参照ください)」
「ホームにあった天狗像は以下のようなモニュメントに変わっています」
「飯綱町は牟礼村と三水(さみず)村が合併して誕生した町で、特産品はりんごです。旧牟礼村、三水村ともにりんご畑が広がり、私は特に旧三水村のりんごが好きで、大仰に言えば『日本一うまい』と勝手に思っているほどです」
「駅から少し離れているところにある小玉地区から眺めた飯縄山です」
「小玉地区には旧北国街道が通ります。江戸時代には北国(現代の新潟県を含めた北陸地方)の諸大名は参勤交代でこの北国街道を通って江戸との間を往復していました。小玉地区は江戸と金沢との中間にあたることから加賀百万石の大名•前田家ではこの地に『武州•加州道中堺碑』を設置し、参勤交代の道中でこの地にて休息をとる際に国許の金沢と江戸の藩屋敷にそれぞれ旅の無事を知らせる早飛脚を走らせたと伝わります」
「以下の写真は私がたまに母ちゃんを引率して贅沢なランチタイムを過ごしに行くレストランです。同じ系列のワイナリーの先を進んだ突き当たりにありますが、駅からは遠いので車で行くか事前に駅から送迎をお願いした方がいいでしょう」
「レストランは『サンクゼールレストラン』といって飯綱町の芋川地区にある斑尾山麓の南斜面を望む小高い丘の上にあります。定食屋さんや町中華なら5回は行けるほどのお金が1回のランチタイムでかかってしまいますが、テーブルから大きな窓越しに小布施の町やその向こうに連なる菅平から志賀高原の山並みを眺めながらのコース料理をいただく緩やかな時の流れはとても贅沢な時間です。人気のお店なのとチャペルがあるので結婚式などで貸切となる場合があるので事前に確認をして予約を入れておくことをおすすめします」
「父ちゃんの長ったらしい解説が続きましたが、いよいよ正解発表ですよう♪」
正解発表
「しなの鉄道北しなの線(旧国鉄〜JR東日本信越本線)牟礼駅が正解でしたよう♪」