「父ちゃん。久しぶりに『母ちゃんアンケート』を開催しよう♪」
(またアンケートが•••)
「なんだえ、その気乗りしない顔は?」
「いや、気乗りしないなんてことは•••」
「この間の庄内地方への旅行は楽しかったよう♪あれからもう2週間も経ったけどその余韻冷めやらぬ今のうちに今回はみなさんに『どの旅館に泊まってみたいかえ?』と題して、今までに夫婦旅行や父ちゃんのひとり旅で泊まった旅館の中から母ちゃんと父ちゃんで気に入った旅館5軒をここにご紹介してどの旅館が一番泊まってみたいかみなさんに選んでいただこう❗️」
「おれたちはそんなにたくさんの旅館には泊まってないからなぁ•••」
「とにかく写真を貼り付けておくれよう❗️」
「仕方ないなぁ•••」
「というわけで、以下に貼り付けた5軒の旅館の中からみなさんが一番泊まってみたい旅館を選んでこの父ちゃんブログへのコメントにてご回答くださいよう❗️なお、締切は6月28日土曜日20時00分としますよう❗️」
①番
強首温泉「樅峰苑」
(秋田県大仙市)
雄物川が流れるすぐ傍にある強首(こわくび)地区にある自家源泉。元は豪農の屋敷を旅館に改造した宿です。
こちらに宿泊したのはもう7年か8年ほど前の2月でした。大きな屋敷ではありますが、元々は民家ですから部屋数はそれほど多くはありません。
前日までは連休で満室だったらしいのですが、私たちが訪れたのは連休の翌日で、深い雪に覆われた2月ということもあってか宿泊客は私たち夫婦だけの貸切状態でした。部屋も一番広い10畳+10畳を予約していたので、とても贅沢なひとときを過ごさせてもらいました。
貸切状態だったこともあり、夕食の時は御主人夫妻がいろいろなお話しを聞かせてくれたり、地元の素材をふんだんに使った料理を味わいました。
フロントがあるのは豪農の屋敷時代に土間や奉公人の住区となっていた部分を改造したところで、日帰り入浴はここから入ります。宿泊客は地元の名士などが訪れた時に使っていたという来客用の玄関からの出入りとなります。
旅館として建てられた建物ではないのでトイレなどは部屋にはありません。
数年前に雄物川が氾濫して、この強首地区も被災してしまった様子をニュースで知った時にすぐに脳裏に浮かんだのは
(樅峰苑は大丈夫か•••?)
でしたが、一時営業を休止したものの思ったより早く再開されたことを知った時には安堵したことを覚えています。
②番
小田温泉「はたご小田温泉」
(島根県出雲市)
①番の「樅峰苑」が旧豪農なのに対し、こちらは元料亭という旅館です。出雲大社に参拝に訪れた時に宿泊しました。
こちらも部屋数が少なく、予約を取ることができるかどうか心配でしたが、やはり2月の山陰ということもあってかすんなり予約を取ることができました。たしかこの時も連休明けだったと思います。
実はこの時はもう一組家族旅行で予約が入っていたらしいのですが、そこのご主人の体調不良とかでキャンセルになったらしく、この時も私たち夫婦の貸切状態でした。
料理はさすが元料亭•••至福のひとときを過ごすことができました。
私たちが宿泊した「菊の間」は玄関のすぐ傍にあって他の部屋とは離れていること、座敷わらしが出るかもしれないということで選びました。
今回の『母ちゃんアンケート』では私たち夫婦が旅行で宿泊した旅館の中からぜひ再訪したい旅館を5軒に絞って(本当はもっとここに紹介したい旅館はあります)みなさんに「泊まってみたい」宿を選んでいただこうというものですが、私たち夫婦の中では1•2位を争うほど「必ず再訪したい旅館」であります。
③番
嶽温泉「小島旅館」
(青森県弘前市)
近年、突如として湯量と湯温が少なくなって廃業してしまった旅館もあったという嶽温泉。しかし最近ではまたお湯が復活してきたとのことで昨年の秋に訪れました。
津軽の旬の食材を使った料理はとても美味しくて満足しました。お湯はいつまでも入っていたいと感じるほど優しく、他の温泉と比べて長く浸かっていても疲れませんでした。
建物は古くてトイレも共同ですが、建物自体は昭和の温泉宿の雰囲気を色濃く残しており、私たちの世代だとむしろホッと一息つける宿といった趣きといえます。
建物が古いので防音などの対策は取られていないので小学生以下の子供がいる家族や大人数のグループ旅行には向かないかもしれませんが、静かに過ごしてゆっくり温泉に浸かりたいという向きにはおすすめです。ひとり旅にもおすすめかもしれません。
④番
鯵ヶ沢温泉「水軍の宿」
(青森県西津軽郡鯵ヶ沢町)
秋田駅から五能線の旅を楽しんだ時に宿泊した旅館です。青森県の鯵ヶ沢町にある五能線鯵ヶ沢駅の裏手に建つこの旅館は地元の方々の日帰り温泉施設としても賑わっています(混み合う時間は宿泊客専用のシャワー区画が設けられます)。
今回ご紹介する旅館では唯一ひとり旅で宿泊したので部屋は狭い部屋です。それなりの部屋をご覧いただくにはホームページからご覧ください。
お酒やソフトドリンクは宿泊客は自由に飲めるのでチェックアウトの時に支払う金額は入湯税のみでした。
料理はとても良くて、ひとり旅にはちょっと贅沢すぎるほどだったのですが、舟の形をしたドリンクバーで好きなだけお酒(もちろん飲めない方はソフトドリンク)が飲めるし、飲み比べをしていてもいいタイミングで出来立ての次の料理が運ばれてくるのはさすがです。
たまにお酒もおちおち飲んでいられないほど矢継ぎばやに料理が出されてあっという間にテーブルの上に置ききれないほどになる旅館がありますが、あれでは料理を味わうこともできませんが、こちらは本当にいいタイミングで料理が運ばれるのでお酒と料理をゆっくり堪能できました。料理の味もとても良かったです。
部屋自体の写真はひとり旅の私が泊まった小さな部屋なので参考にはならないでしょうが、なぜこの旅館を今回の「母ちゃんアンケート」にノミネートしたかというと、料理の美味しさもさることながらこちらの御主人がチェックアウトした時の私を見送ってくれた時の光景です。
私は列車の時刻に合わせてチェックアウト時刻ギリギリまで滞在していたので、駅までの送迎バスに乗ったのは私ひとりでした。バスに乗り込むまでずっと見送ってくれたのですが、バスの扉が閉まる時に深々とお辞儀をして微動だにせず、バスが敷地を出て五能線の線路を跨ぐ跨線橋を越えて姿が見えなくなるまでその姿勢を全く変えなかった姿に胸が熱くなったからです。
もちろんどこの旅館でもスタッフが見送ってくれたりしますが、私はこの「水軍の宿」の御主人が深々とお辞儀をしたままこちらが見えなくなるまで微動だにせず見送ってくれたその「こころ」を買っているのです。
⑤番
湯田川温泉「九兵衛旅館」
(山形県鶴岡市)
こちらは半月前にお世話になったばかりの旅館です。母ちゃんを引率しての夫婦旅で記事にもしましたが、この「九兵衛旅館」と②番で紹介した「はたご小田温泉」はスリッパを履かない旅館です。だからとても気持ちがいいです。
こちらを予約する時に部屋はメゾネットタイプになると言われましたが、一般の和室もあります。
こちらも部屋数は全部で7室•••静かに過ごせるプライベートが重視された旅館といった感じなので、ある程度の年齢に達した夫婦での旅行に向いているかと思います。
私たち夫婦が泊まった部屋は「お月見」で、吉永小百合さんがJR東日本の「大人の休日倶楽部•大人になったらしたいこと」のCM撮影で訪れた時に宿泊された部屋だということは宿泊した当日に館内のポスターで初めて知りました。
「今回ノミネートした旅館は建物が古かったりして必ずしもバリアフリーなどの現代社会において求められているものが完備されているわけではありません。苦渋の選択の結果として10歳以下の子供連れはお断りにしているという旅館もあります。これらの要件を満たすとすれば大きな建物でエレベーターやスロープも完備され、家族連れにも適した旅館も多くあり、今回ノミネートしていませんが料理も素晴らしくてまた訪れたい旅館もあります。今回は私たち夫婦好みの旅館を選んでみました」
「というわけで、ご回答お待ちしておりますよう♪」