山梨県(甲斐)•埼玉県(武蔵)•長野県(信濃)の3県境に位置する甲武信ヶ岳を水源とし、埼玉県の秩父地域から関東平野を南東方向に流れて東京湾に流れる荒川。
「荒ぶる川」として下流部にあたる隅田川流域(現在の東京23区東部)に幾度も洪水被害をもたらしてきました。
治水対策として新たに現代の東京都北区の岩淵水門で荒川の本流(隅田川)から分かれて流れる人工河川が掘削されたのが荒川放水路です。いまではこの人工河川が「荒川」と一般的に呼ばれています。
この荒川放水路の通水が始まって今年で100周年となりました。
この人工河川掘削により国鉄(→JR)常磐線と東武鉄道伊勢崎線においては北千住駅北側においてこの人工河川が建設されることから線形を変更する必要がありました。
東武鉄道においては元は北千住駅から北西に方向に進んで西新井駅へ向かうルートだったのを北へ弧を描くように北側へ迂回して西新井駅に至る線形となりました。そして荒川放水路通水の年である大正13年(1924年)、この迂回部分に小菅•五反野•梅島の3駅が設置されまして100年を迎えました(小菅駅は途中休止期間あり)。
JR東日本常磐線
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス
荒川放水路の上流側から東京メトロ千代田線•JR東日本常磐線•首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスの鉄橋が並んで架かっており、下流側に少し離れて東武鉄道の鉄橋が架かっています。
路線の数だけでいえば4社4社5路線ですが、ここ数年では世界の駅乗降数ランキング(上位は我が国が独占しているので日本の駅乗降数ランキングでもあるのですが•••)では新宿•渋谷•池袋に次いで4位争いを東京駅を抑えて横浜駅と繰り広げているのが北千住駅に乗り入れる路線は前述の4路線と東武鉄道の北千住駅を起点•終点駅とする東京メトロ日比谷線もあるので4社5路線となり、相互の路線を乗り換える乗客が多いのでこの順位となっています(まあ駅の近くに大学ができたりはしていますが、大企業の本社などや上位3駅のような山手線にある駅でもなく繁華街の規模も比較にならないので実際に駅の外へ出る乗降数となると東京駅の足元にも及ばないでしょうが•••)。
東武鉄道伊勢崎線(スカイツリーライン)
荒川放水路を渡った東武鉄道の線路は大きく弧を描いて五反野駅へと至ります。高架で複々線、マンションなどの高い建物は少し離れたところに建っているので小菅駅の五反野方や五反野駅の小菅方のホームから列車の到着を待っている時に急行線を通過するシーンはちょっと迫力があります。
梅島駅にて