お昼ごはんを町中華屋さんで済ませてJR西日本山陽本線大門駅へと戻る。


 写真奥で鋼管道路が国道2号線に突き当たる。その向かうが大門駅だ。

 ここから地下道を通って国道と山陽本線をくぐって駅前に出る。この地下道は記憶がない。私が引っ越して去った後にできたものが•••?

 当時はどこかに線路の下をくぐる小さなトンネルが線路の下の法面にあったような画が微かに思い浮かぶのだが、その辺りについては自信がない。





 駅前に出てかつて通っていた小学校があった場所へ行ってみることにした。

 この分かれ道を左の細い急な坂道を行けば学校の裏門があった。


 左側の石垣の上に校庭があった。


 学校の裏にあった幼稚園。こちらはもう廃園となっているみたいだ。私が小学校に入学した時は同じ敷地にあったが、翌年に学校の裏側に移設されて跡地には学校のプールが造られた。

 現在では学校の講堂やプールがあったあたりだと思うのだが民間の「大津野こども園」となっているようだ(ホームページによると民間の松井保育園が福山市からの委託を受けて大津野保育園と統合して幼保連携の法人となったようなので発展的解消したと捉えたらいいものか?)


 私は大門に引っ越してくる前、松浜町に住んでいた時に福山市街地に近い幼稚園に通っていたから大津野幼稚園には通っていない。妹は保育園に通ってからこの大津野幼稚園に通っていた。

 かつての校庭の跡。

 福山市立大津野小学校は明治4年(1871年)に啓蒙所として創立してからの長い歴史がある。

 私が通学していた頃はいつ頃建てられたものなのかは知らないが、古い木造校舎だった。現在の学校はここから近いところに移設されているが、そちらの校舎には通ったことがない。移転する直前に転校したのである。

 いまでは信じられないことだが、トイレは男女共用で水洗ではなかった。

 教室や廊下も板張り(もちろん現代のようなフローリングではない)で節穴がところどころ空いていて紐に磁石をつけて垂らすと古い鋏や小刀などがよく「釣れた」。


 かつて正門があったあたりから山側を眺める。

 正門跡から坂道を下ると大門駅の正面に出る。


 駅に戻って駅舎のベンチに座って列車がやってくる時間までを過ごす。

 列車の時間が近づくのを待っていると、年配の男性が自動改札機に交通系ICカード「ICOCA」をタッチして入ろうとするがエラーになってしまって倒れない。残高不足だったのか券売機でお金をチャージしようとするのだが手間取っている様子•••その様子を見かねて

「どうされました?」

と、声を掛けてICカードを見ると残高は1万円以上あった。券売機に千円札を挿入してカードをセンサーに読み取らせることに手間取っていたので

「カードの残高は問題ないけどチャージするんですか?」

と確認すると

「お願いします」

と言うのでチャージして改札機にタッチするが、やはりエラー発生。お問い合わせインターホンで問い合わせて調べてもらうと

「昨日、福山から乗車されましたか?」

とのことなので男性に確認すると

「乗ってきた」

と答えた。

「こちらの駅で改札を出る時の出場記録がされていないんです。いったんホームに入って精算機で精算をしてください」

 年配の男性(そういう私も周囲からはそう見られているんだろうけれど•••)で理解に時間がかかりそうだったからすべてやってあげた。要は前日に大門駅で下車して改札口から出場する時にタッチが不十分だったのか、機械側に原因があったのかはわからないが出場記録がされていなかったからエラーとなってしまったわけだ。

 

 列車の時刻が近づいてきたので改札口を入って上り1番線ホームから地下通路を通って下り2番線ホームへと向かう。

 上り列車の到着を知らせる音声が流れたのでスマホを構える。

 西日本方面にはなかなか訪れる機会が無いので黄色い115系が来るのか、新しい227系が来るのかはわからないが記録しておこうと思ったのだ。

 115系は岡山地区ではまだ多く見られるが、227系の増備で今後は急速に廃車が進むだろう。
 私が住む東日本エリアでは近年まで北関東地区で残っていたが既にJR線からは姿を消している。私の準ホームグラウンドともいえる信越地区でも残っているのは第3セクターしなの鉄道だけである。こちらもJR東日本新潟地区で運行されているE129系に準じた設計の新型車両SR1系に置き換えが進んでいるから115系もいつまで見られることやら•••。


 私が乗車する糸崎行普通列車が到着。

 こちらも国鉄型の115系だった。

 福山駅に戻るわけだが、福山に到着する時に車内放送で

「三原行に接続します」

と知らせていた。

 国鉄時代の管理局による管轄などの名残もあるのか、ローカル列車の運行体系は広島県であっても福山や尾道など広島県東部は岡山•福山エリアまたは岡山•備後エリアというように広島県でありながら岡山を中心とした運行体系となっている。

 尾道の先の糸崎と三原は隣合わせた駅だが、岡山•福山都市圏ネットワークの列車と広島都市圏ネットワークの列車が入り乱れている感が強い。


 福山駅にで下車してホーム反対側に停車していた三原行は広島都市圏ネットワークのDed Wing。福山までやってくる運用もあるのか•••糸崎までしか来ないものとばかり思っていた。






 帰りの新幹線の時間まではまだかなりあったから尾道あたりまで乗ってみようかとも思ったが、福山城にも半世紀ぶりに行っておきたかったので次の機会を待つことにした。


 乗車してきた糸崎行を見送る。福塩線のホームには105系が停車中で、井原鉄道からの直通列車が到着した。

 次回に続きます。