前回までの記事の続き•••まだまだ続きますが、どうか私のひとり旅にお付き合いください。


 JR東日本信越本線米山駅を通過して海岸沿いを走行する下り特急「しらゆき5号」の車窓には日本海が広がります。

 かつての信越本線は群馬県の高崎駅から長野駅を通って本州を横断する(山線)では碓氷峠•浅間山•北信五岳•頚城三山などの風景の推移や直江津駅から新潟駅にかけての(海線)では上越市から柏崎市にかけて日本海の海岸部の景色、柏崎から内陸部に入って「米どころ」らしい田園風景といった車窓の変化が楽しい路線でしたが、北陸新幹線の延伸により(山線)の多くの区間が第3セクター化されたり碓氷峠区間の廃止により「通し」で乗車して風景を楽しむことはできなくなりました。

 しかし、第3セクター化された区間の風景の美しさが変わり果てたわけではないので、たまには新幹線を離れてのんびりと乗り継ぎをしながらの旅もおすすめではあります。


 前回記事で触れた上輪海水浴場をチラッと見て再びトンネルに入った列車がトンネルをを抜けて通過するのは笠島駅です。


 こちらの写真は笠島駅を通過する下り特急「しらゆき7号」です。先月上旬の撮影です。

 10月に入った現在ではこの時刻はもう暗闇となってしまっていますが、時期を選べば日本海に沈む夕日と絡めた撮影ができる列車です。

 以前はこの列車が通過する少し前に下り特急しらゆき8号」が通過してその後を貨物列車が通過、そしてこの「しらゆき7号」が反対側からやってくるという光景を短時間のうちに楽しめましたが、現在ではしらゆき号のうち1往復が廃止されてしまって「しらゆき8号」は夜遅い時間の運転になってしまいました。それでも米山駅付近ではタイミングが良ければ貨物列車と「しらゆき7号」とのすれ違いシーンを狙うこともできます。


 笠島駅を通過すると、「日本海に一番近い駅」として名高い青梅川駅に近づきます。強風による制限で列車は速度を落として最徐行となりました。定期列車の特急ですから通常はこの辺りは高速走行で通過するので、冬期に頻繁に利用する方は別としてこのような光景に出会うことは珍しいことだといえます。まるで絶景地点にさしかかると徐行したり停止する観光列車のようです。

 笠島駅を通過すると線路際まで海が迫る車窓風景となります。


 次回に続きます。