いつまでも暑かった今年ですが、ようやく秋を感じられるようになってきました。
この時刻のこの界隈•••先月上旬であればわずかな日数の違いで日本海に沈む夕日と通過してゆく列車を絡めた写真をどこで撮るかを決めてゆくのも楽しみのひとつですが、今頃の時期は日没後の薄暮から暗闇へと変わりゆくさまと虫の音に浸りつつ列車がやってくるのを待つのが楽しい時間です。
昨夕はダイヤ通りならこの時刻に下りの特急列車と上りの貨物列車がすれ違うタイミングで撮影できるこの場所を選んでみました。
列車が通過する15分ほど前に合わせてやってきました。撮影するのとは反対の東側を眺めます。
こちらはよく晴れた日の昼間であれば美しい画となるところですが、昨夕の薄墨を掃いたような空も違った魅力を感じさせてくれます。
わずかな時の流れの間に表情を変えてゆく空と海を眺めていると
(来てよかった)
と、思わずにはいられません。
夕日が沈んでゆくときの美しさとは違った魅力を惜しげもなく与えてくれます。
女性で例えるなら、夕日が沈むときの風景には思わず振り返ってみたり見惚れたりしてしまうような美人タイプ、昨夕のような風景は知的でありながら慎み深く、内面のこころの美しさが滲み出ているようなタイプ•••といったところでしょうか。
もう少し季節が進むとこの時刻はもう闇に包まれてしまうことでしょう。
15分ほどの間にここまで表情の変化を見せてくれました。そろそろ眼下を列車が通過するはずです。
ダイヤ通りなら上り貨物列車が先にやってきて通過している時に下りの特急列車がやってきてすれ違うタイミングを狙えますからせっかくのすれ違いシーンは動画で撮りたい•••というわけでスマホのカメラをビデオ設定に切り替えて待ち構えます。