いつも駅の裏の風景ばかり撮って画像をアップしているしなの鉄道北しなの線古間駅。
水鏡の撮影には少し遅かったですが、古間駅に停車中のローカル列車とその向こうに鎮座する黒姫山を絡めたり、長野へ向かう上り列車が妙高山を背景に水田に車体を映して到着するさまを眺めるのが好きな私のお気に入りの駅のひとつです。
駅から歩いて踏切を渡って回り込んでこなくてはなりませんが歩いても距離は高が知れているので深雪に埋もれる季節を除けば訪れることが多いところです。
駅から視線を逸らせば武田信玄と上杉謙信が川中島の戦いで睨み合っていた時代の上杉方の城(割ヶ嶽城)があった城山を映す水田と彼方に見える斑尾山•••頬を撫でる風に身をまかせて立っているだけでもこのままこの風景に染まってしまいたくなってきます。
そんな古間駅ですが、飯綱東高原への玄関口であるひとつ長野寄りの牟礼駅や反対のひとつ妙高高原寄りの黒姫駅のような古くから美しく保たれた木造駅舎が残る駅に挟まれていること、そして黒姫駅と妙高高原駅は信越本線時代には特急列車が停車していたリゾート地の玄関口とあって国鉄時代やJR東日本時代から目立たぬ小駅でした。
近年では駅周辺の宅地化が進んで風情も変化してきていますが、駅の表側から少し歩くと時代を遡ったような錯覚を覚える風景に安らぎを覚えるところでもあります。
駅裏の風景が好きでいつもそちらへ向かう私なのですが、愛着のある古間駅に敬意を表する意味も込めてたまには駅の表から駅舎を撮影した「オモテの顔」を貼り付けてみましょう。
女性が訪れたら「萌える」であろう牟礼駅や黒姫駅のような駅舎ではなく、こぢんまりとしたコンクリート駅舎です。
かつてはホームが2本ありましたが、駅の裏側の島式ホームは廃止されて久しく荒廃してしなの鉄道線において唯一の棒線ホームとなってしまっていますが、時の流れで致し方ない。
それでも駅から出て少し散策するだけでもさまざまな景色を楽しめますから機会があれば訪問されることをおすすめします。


