「父ちゃん、『母ちゃんアンケート•水鏡』の準決勝の結果はどうなったんだえ?」
「締切を過ぎたので、ここで結果発表です」
①番
暮れ泥む北しなの線
(長野県上水内郡信濃町)
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この画像より美しい風景の画像はたくさんあったかと思いますが、この画像の人気が高かったのは意外でありました。
新潟県との県境に近いこの杉ノ沢踏切付近は冬は深雪に覆われるところ。それだけに春から初夏にかけての清廉な風景は1年のうちで最も美しい季節と言えるかもしれません。
上信越自動車道が開通してからはその高架が目障りとなって久しく足が遠のいていた場所でしたが、北しなの線が国鉄〜JR東日本信越本線時代だった頃にはここを通っていた特急「あさま」「白山」や急行「妙高」を撮りに来ていた少年時代から青年時代にかけての思い出が詰まった場所でもあります。
②番
晩秋の鏡池
(長野県長野市)
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晩秋とはいっても、麓の長野市街地はまだ秋本番といった雰囲気です。山を越えた関東平野などはまだこれから紅葉のシーズンを迎える頃であり、その気温差に着てゆく服を選ぶのがが悩ましい季節なのです。
画像は10月下旬のものですが、標高が高いこの辺りの紅葉は既に終わりを迎え始めており、吹く風に落葉が踊る風景に雪の足音が聞こえてきそうな感傷に浸ります。
③番
朝の古間駅
(長野県上水内郡信濃町)
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冬のあいだは深雪に包まれる雪国の初夏らしい風景です。線路の向こう側の古間駅横の駐車場に車を止めて踏切を渡って付近を散策するのが好きなのですが、とくにこの季節の美しさは格別です。鎮座する妙高山や黒姫山も心地よさそうに見えます。
秋が深まると稲刈りが終わった田圃に一抹の寂しさを感じるのですが、線路際の枯れススキが生い茂る風景を撮影するとまた別の美しさが伝わってくる場所です。
④番
美人林
(新潟県十日町市)
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その昔•••伐採ににより裸山となってしまったこの辺りはその後の地域の人々や行政の尽力により美しいブナ林が復活しました。
全国屈指の豪雪地帯として有名な新潟県魚沼地域ですが、信濃川やその支流である魚野川を潤す雪解け水と豊かな緑がもたらす恵みは自然の贈り物。
歩いているだけで身体が浄化されるような心地よさに包まれて無欲な時間を過ごすのは何よりの贅沢なのかもしれません。
「父ちゃんッ準決勝にしてはずいぶんと寂しい集計結果じゃないか
」
「今日は土曜日で天気に恵まれたところが多いからみんな遊びに行っちゃっておれのブログを閲覧した方が少なかったのかも•••」
「うみゅみゅみゅみゅみゅ〜ッ」
「怒ったって仕方ないじゃないか•••」
「ということで、決勝進出を果たしたのは②番と④番でした。次回はいよいよ決勝戦ですよう♪」