私のどうしようもない性癖です。こればかりは子供の頃から治りません。小学生の頃には自転車を漕いで
「○○へ子供だけでは行ってはいけません」
と、学校や親から言われているところへ行ってしまい、帰りが遅くなって父から殴られ、翌日は学校で先生に殴られる子供でした。
(おれは変なヤツだ•••)
と、自覚はあるものの足が勝手に動くんだから仕方がありません。
というわけで、過日(4月29日)世間様ではゴールデンウィーク初日(私は珍しく5連休となった最終日で翌日から普段通りの仕事です)に小鳥たちの恋の歌で目覚めるといいお天気でしたので足が勝手に動き出して手が勝手に車のキーをズボンのポケットに入れたのでいつものところへ出かけてしまいました。
この日は祝日ですからえちごトキめき鉄道の観光急行が運転される日。いままでさんざん撮っているというのに性懲りも無く向かってしまうのです。
まずは関山駅へ向かいます。
駅から少し妙高高原寄りのところで関山駅を発車して妙高高原へ向かう上り列車を撮影します。
そろそろ農作業も本格化する頃•••邪魔になるようだったら他のポイントへ変更するつもりでやってきましたが農家の方たちの姿も車両も見当たらなかったので列車を待ち構えます。
関山駅は画像の奥。列車が駅を発車して向かってきました。
愛称板は大型のもので「立山」が表示されていました。
主に土休日に運転されるこの臨時列車•••直江津〜(妙高はねうまライン)〜妙高高原を快速列車として運転され、折り返しは平日に運転されている定期普通列車のダイヤで直江津駅に戻り、今度は直江津〜(日本海ひすいライン)〜市振を観光急行列車として運転されるのですが、快速区間にもかかわらず前面上部の列車種別窓には「急行」が表示されていました。
ちなみに急行「立山」は国鉄時代に大阪〜富山•宇奈月温泉•糸魚川間を運転されていた北陸本線の急行列車。旧信越本線の妙高はねうまラインとは縁の無かった列車ですが、旧北陸本線の日本海ひすいラインには糸魚川駅〜市振駅間では走っていたわけです。
私がここでこの列車を撮影するときには愛称板も小型で「妙高」や「赤倉」を掲出していることが多いので珍しい写真となりました。
ちなみに国鉄時代の急行「妙高」は上野〜妙高高原•直江津間を169系で運転されていた信越本線の急行列車。また急行「赤倉」は名古屋〜新潟間をキハ58系運転されていた中央•篠ノ井•信越本線の急行列車で、のちに運転区間を長野〜新潟間に縮小して信越本線のみを165系で運転されていた急行列車です。
妙高高原方先頭車は国鉄急行型電車の面影を色濃く残すクハ455-1。戸袋上に幕式の方向幕の表示窓が加えられた以外は急行型電車の原型を留めています。但し、車内はローカル列車用に転用改造されたときに客室とデッキとの仕切は撤去され、セミクロスシート化されて近郊型同様になってしまっています。
2両目は中間電動車のモハ412-6。
2両目と3両目(直江津方先頭車)は国鉄による急行列車の特急格上げ施策時に廃止された急行列車で使用されて大量に余剰となった急行型車両の機器を流用してローカル輸送用に新製した車体を載せて誕生した413系の動力ユニットです。
直江津方先頭車となる3両目はクモハ413-6。
国鉄時代に北陸本線の近郊型や急行型車両の前面上部の種別表示窓はトンネル出入口の氷柱との接触による破損防止のために塞がれる工事が施工されています。
関山駅発車シーンを動画でどうぞ。
上り列車を見送って折り返し下り列車となるこの編成を撮影するために場所を移動します。
ひとつのポイントは多くの撮影者がいたのでやめてもうひとつのポイントへ向かいました。
こちらは遠くに飯縄山、手前に黒姫山、正面に妙高山を望む場所。こちらもこれからは農繁期となるでしょうから様子を見て農作業の邪魔になるようなら遠慮しなくてはなりませんが、まだ作業はされていなかったようなので列車の通過時間に合わせて少しだけお邪魔しました。
折り返しの列車が黒姫山を背景に勾配を軽快に駆け下りてきました。彼方に見えるのが飯縄山です。
妙高山を背景に目の前を通過していきます。
四季それぞれ美しい地域ですが、春のよく晴れた日が一番美しいかもしれません。
ここは富山平野ではありませんが、白く輝く立山連峰を背景に活躍していた在りし日の急行「立山」を思い起こさせるようです。当時の「立山」はこんな短い編成ではなくグリーン車やビュッフェも組み込んだ堂々たる長編成でしたが•••。
信越本線の急行列車は直流専用車の165系や169系ばかりでこのカラーを纏った交流•直流両用車両が走ることはありませんでしたが、国鉄色が似合う風景です。
このポイントは妙高高原からやってくる下り列車は必ずといっていいほど警笛を鳴らす場所。左側から列車が姿を現して木立を抜けるあたりで鳴らしてやってくるのですが、国鉄時代の特急型や急行型車両のタイフォンフェチの私とすれば、臨時列車とはいえここでの撮影はタイフォンの音が響くこの場所での動画撮影は欠かせません(?)。
こちらも動画をどうぞ。