はたご小田温泉の続きです。


 翌朝早く目覚めた私は、隣で爆睡している母ちゃんを横目に部屋を出て朝風呂へ•••。


 前日の夜と男女が入れ替わっていました。

 昨日入ったのは龍泉の湯でした。




 実は広さが異なっていて、シャワーの数も違います。


 壁に掛かっている柱時計は現役です。

 玄関のところはアンティークな空間となっています。



 朝食の時間になりました。

 食事は玄関脇の引き戸から出て離れとなっている

茶寮清泉亭へ向かうのは夕食の時と同様です。


 宿泊施設の方はこの旅館の

「木の温もりを感じていただきたい」

とのコンセプトでスリッパはありませんが、清泉亭へはスリッパを履いていきます。


 旅館と清泉亭への連絡通路もまた趣があります。


 花咲く季節に訪れたらさぞ美しいことでしょう。


 夕食の時と同じテーブルに朝食の準備が整っていました。


 あたりが暗闇だった夕食の時とは違って庭を眺めながらの朝食もまた格別です。


 じゃこと山椒の実が入った出汁茶漬け•••絶品でした。こちらの山椒入りのじゃこは販売されているので自宅でも楽しめるようにお土産に買って帰りました。


 干物も美味しくて、私は頭も骨も尾びれもすべて食べてしまいました。茶碗蒸しや湯豆腐もとても美味しかったです。

 こちらの食事はすべての料理が優しい味がすると感じました。私たち夫婦は食通というわけではありませんが、そんな私たちでさえこのような感想を持ったのです。

 夕食の時に使った箸が洗われて朝食の時にも用意されます(前日に自分が使った箸が再び用意されるのです)。

 そしてご縁箸として頂いて持ち帰ることになっています。



 朝食後は次の目的地へ向かうため出雲市駅から列車に乗るために早めのチェックアウトです。

 とても心地よい至福の時間を過ごしたはたご小田温泉•••名残惜しいけれどお別れの時間です。

 4代目御主人と女将さん御夫婦をはじめみなさんがお見送りしてくださいました。

 東京に戻ってきて既に半月近く経ちますが、今でもまた訪れたいという気持ちが強くて毎日のように母ちゃん

「また行きたいね」

と、懐かしんで話しています。

 ここまで想い焦がれる旅館は初めてと言っても過言ではありません。


 はたご小田温泉の記事は今回で終わりますが、今回の山陰旅行の記事はまだまだ続きます。