前回までの続きです。というか、このシリーズはかなり長く続いてしまいそうなことをどうかご了承ください。

 倉敷駅に停車です。

 岡山県倉敷市といえば蔵が建ち並ぶ風景と大原美術館が有名です。

 父の転勤で物心つく頃から住んでいた広島県福山市からはそれほど遠くないので福山に住んでいた小学生時代には何度か家族で訪れた記憶があります。懐かしい街ではありますが今回は素通りです。

 素通りといえば私が生まれたのは父が転勤で赴任していた岡山県。岡山市の日赤病院で生まれたので出身地は岡山市ということになります。当時の父は現在の備前市に勤務していたらしく、住んでいたのは現在の備前市伊部(いんべ)という町です。といっても赤ん坊のときだけでしたから記憶にはありません。

 実は、今回の旅行先をどこにするか夫婦で話し合っていた時に生まれてから少年時代を過ごした備前市や出身地の岡山市、そして幼稚園時代や小学生時代を過ごした福山市などを中心に私の子供の頃の足跡を辿る旅を提案しましたが、母ちゃんにあっさりと却下されてしまいました(笑)。


 山陽新幹線博多開業前には倉敷の少し広島県寄りに玉島という駅があってこれは新幹線の駅が設置されて新倉敷という駅名になりましたが、なんで玉島という美しい駅名を捨ててしまったのか個人的には不思議で仕方ありません。


 岡山駅で「サンライズ瀬戸」と切り離された「サンライズ出雲」はそれまでの14両編成から身軽な7両編成となって山陽本線を進んでこの倉敷駅から伯備線に入って中国山地を越えて瀬戸内地方から山陰他方へと向かいます。



 

 倉敷駅の次の停車駅は備中高梁駅。

 備中高梁駅を発車します。ここからは吉井川•旭川とともに岡山県3大河川に数えられている高梁川に沿って中国山地の山間部へと入っていきます。





「サンライズ出雲」は東海道本線や山陽本線を高速で駆け抜けてきた姿とは対照的に急な曲線や勾配が続く伯備線をゆっくりと進みます。ゆったりとした時間が流れる心地良さに身を委ねながら車窓を流れる景色を眺めていました。
 サンライズツインなどの2人個室は取れなかったので別々の個室となってしまいましたが、母ちゃんにLINEで
「車窓の風景がとてもいいよ」
と送ると
「起きて眺めてるよう♪」

 次回に続きます。