JR東日本上野駅朝6時過ぎ…既にこの時間には地下新幹線ホームでは東北・上越・北陸新幹線の列車が4分間隔で発着します。

    その慌ただしさといったらこの時間の山手線以上といっても過言ではないでしょう。

    東京から「北へ向かう新幹線」の下り一番列車は東京駅6:04発の東北新幹線「やまびこ51号」盛岡行です(臨時列車では東京駅を6:00発のはやぶさ49号こまち49号新青森・秋田行がありますが、毎日運転される定期列車ではやまびこ51号が一番列車です)。
上野駅を6:10に発車します。

    東北(北海道・秋田・山形)新幹線、上越新幹線、北陸新幹線が線路を共用する東京~大宮間では規格ダイヤとなっており、東京~(5分)~上野~(18分)~大宮という所要時分で、これは通過タイプのはやぶさこまちかがやきであろうが停車タイプのなすのたにがわあさまであろうが変わりません。そして定期列車・臨時列車を含めて4分間隔でのダイヤグラムが組まれています。つまり臨時列車の設定がなく定期列車が連続する時間においてはわずか4分間隔という過密ダイヤで運転されていることになります。
    同じホームの反対側にはE5系E6系の回送列車が停車しています。E5系はトップナンバーのU1編成でした。
    ちなみに上野駅新幹線ホームは基本的には19・20番線が下り線ホーム、21・22番線が上り線ホームとして使用されていますが、この回送列車は下り線ホームから上り線に入って東京駅へ回送されます。また、この回送列車が停車しているのは日によって19番線だったり20番線だったり異なり、その関係で「やまびこ51号」と後続の上越新幹線「とき301号」の発着ホームも19番線だったり20番線だったりします。
    19番線に停車中の回送列車。「やまびこ51号」発車後4分後に20番線にやってくる「とき301号」が発車するのと同時刻の6:14に東京駅へ向かいます。
    東北新幹線「やまびこ51号盛岡行が発車して3分後の6:13に上越新幹線「とき301号」新潟行が到着します。編成はJR東日本長野新幹線車両センター所属のE7系F4編成。    

    20番線から「とき301号」が新潟へ向けて発車します。そして同時に19番線から回送列車が東京駅へ向かって発車します。
    その3分後、20番線にE3系山形新幹線「つばさ121号」新庄行が到着します。19番線から東京駅へ向けて発車した回送列車が渡り線を使って下り本線から上り本線へと通過した直後にやってくるわけですからまさにギリギリのダイヤといった感じです。


    多くの「つばさ」は東京~福島間を東北新幹線の「やまびこ」と併結して走りますが、この「つばさ121号」は単独運転。短い編成のため上野駅では大宮寄りのかなり前の方での発着です。
    20番線から「つばさ121号」が発車して3分後に19番線に北陸新幹線「かがやき501号」が到着します。この列車に私は乗車します。
    編成はJR東日本新潟新幹線車両センター所属のE7系F33編成でした。上越新幹線へのE7系導入が進んで上越新幹線と北陸新幹線では長野新幹線車両センター所属編成と新潟新幹線車両センターの車両を共通運用しているのをよく見かけますが、JR西日本白山総合車両センター所属のW7系が上越新幹線の列車の運行に就いているのは見たことがありません。運用が組まれていないのか、たまたま私が見たことがないのかはわかりません。まあ車両は同一仕様ですからどれが来ても同じなんですけどね。たまには車内放送メロディでW7系のみで流れる「北陸ロマン」も聴きたいななどと思いますが、北陸新幹線に乗車する機会が多い私でもE7系に当たる率が圧倒的に高いです。
    ちなみに北陸新幹線では同じ列車に乗車しても運用の変動(臨時列車の運転などで…)でそのときによってE7系だったりW7系だったりするのでどちらがやってくるかはお楽しみといったところです。

    まだラッシュが始まる前の上野駅の在来線ホームはそれほど人が多くない静かな時間帯に地下の新幹線ホームでは次々にやってくる列車の案内放送が途切れることなく流れている…そんな光景が繰り広げられています。
    今年は東北・上越新幹線開業40周年、北陸新幹線(高崎~長野)と秋田新幹線開業25周年。40年前まで地上の在来線ホームでは東北や上信越、北陸方面へ向かう優等列車がひっきりなしにやってきては慌ただしく折り返してゆく光景が繰り広げられていました。あの頃を彷彿とさせる光景なのです。