テーマは「鉄道」としつつも鉄道とは関係ないところから書き出しとなります。

    天気もいいことだし
(創立150年を迎えた東京国立博物館にでも出かけてみるか…)
と、地下鉄で開館時間の9時30分をめがけてやってきました。
    私が利用する東京メトロ日比谷線は上野駅といっても東の端…さまざまな博物館がある西側とは遠く離れていて、しかも広大なJR東日本上野駅を大きく迂回しなくてはなりません。
    地下鉄の駅から出てJR上野駅の不忍口の前を通り反対側へと抜けます。
    不忍口からJRの駅前を不忍口から公園口へ向かって上野の山の坂道と階段を上がっていきます。
    JR東日本上野駅京浜東北線北行山手線内回り電車の1・2番線ホームから東側へ向かって11・12番線ホームまでが高架ホーム、13から17番線ホームが地平ホームと言われますが、上野の山にへばりつくように造られているため西側の鶯谷方向は地面より低くなっています。

    上野駅公園口。

    上野恩賜公園の北側を歩くこと数分…東京国立博物館が姿を現しました。ここへ入館するのはかなり久しぶりです。
    入場券を購入しようとしたら職員の方が
「国宝は予約制となっていますが予約されていますか?」
「いや、してませんけど…」
「予約されていないと通常の展示物だけとなりますがよろしいですか?」
    まったく何の下調べもせずに衝動的にやってきたのだから仕方ないです。
(特別展示だからなぁ…予約制にするのが当然といえば当然か…)
    かといってせっかく来たのにそのまま帰るのも残念なので通常の展示物だけ見学して帰ることにしました。ちゃんと調べてこなかった自分が悪い。

    まあそれでも十分楽しんだし、改めて考えさせられることも多々ありました。
    というのも、縄文から近代にかけての展示物を時代順に見学していて、奈良時代などはかなり大陸からの影響を受けているが、平安時代後半くらいからは日本独自のものへと変遷を辿っていること。そして江戸時代になると表現が正当かどうかはわかりませんが、戦乱が続いた戦国時代が終わって幕末までの260年もの長きにわたって大きな内乱も外敵もなく平和が続いたことによるさまざまな文化が花開いてそれは世界的に見ても類のないほど…。
    もちろん、鎖国政策もあって近代化という面では欧米列強に遅れをとったわけですが、少なくとも文化という面においては独自の発展を遂げ、武具や城郭においても実戦的なものから美意識を競うものへと変革していったことは他国には見られないものかもしれません。

    いろいろなことを考えさせられました。修学旅行の学生や若い人の姿を多く見かけましたが、日本人がどこかへ忘れてしまった精神面における美意識を改めて真剣に見直してほしいと思います。

    国宝が特別展示されている平成館は予約制といえども凄い行列でした。
    もう少し経てば予約が取れるのかな?

    東京国立博物館を出て再び不忍口の方へ戻りました。
    不忍口から中央通りを渡ってJR線のガード伝いに南隣の御徒町駅前まで続くアメ横。
    年末なんて歩けたものじゃありませんが、午前中は人通りも少なめです。
    アメ横からガードをくぐって反対側へ進みます。
    こちらは飲食店がガード下に軒を連ねます。まだまだ昭和の雰囲気が残る風景です。
    朝飲みできるお店が多いのもこの辺りの特徴ですが、私はもう何年もこの辺りで飲んでいません。身体を壊してからはあまり外飲みしなくなったし…。
10年ほど前まではよく来たものでしたが…。
    こちら側のガードは京浜東北・山手線ではなく上野東京ラインのもの。

    中央通りを隔てて上野駅不忍口を眺めます。
    上野駅界隈を歩いていて楽しいのはここから北西方向は上野恩賜公園に上野動物園、その向こうには多くの博物館が建ち並ぶ文教地区的な風景が広がり、さらに足を伸ばせば谷根千(谷中・根津・千駄木)へと続く古い町並み、仏具屋や問屋街が広がっていて、南側は飲食店が密集する繁華な地域というように狭いエリアにさまざまな顔が凝縮されているところかもしれません。
    上野のOIOI前の地下鉄上野駅入口から下りて地下鉄で帰宅しました。

    この記事を書いているときに福島県浜通り地方で最大震度5弱の地震発生とのニュース。
    大きな被害がありませんように…。揺れが強かった地域のみなさまにお見舞い申し上げます。