時節柄とでも言うのでしょうか…水が張られた田圃の水鏡に惹かれる方は多いと思います。私もそんなひとりなのです。
 車を走らせていたり、散歩をしていて「運命的な出逢い」としか表現しようのない風景に思わず立ち止まって見惚れてしまう…。
 でも…それは偶然の事象によるものであり、その瞬間は二度と訪れることのない「一期一会」。

 列車に乗るのはもちろん、眺めたり音を聞いたりするのが好きな私は、そんな「水鏡」と列車を絡めた記事をアップしましたが、それが過去に撮影したことがある水鏡の記憶を思い起こすことに繋がって古い画像を振り返ってみました。
 すると不思議なことに天候に恵まれなかったり風に波立った水面に自身の中で
(これはとても貼り付けられたものではないな…)
などと思っていた画像に目を奪われたりすることになりました。
 それは水田のように人工的なものだけではなく、自然の風景にも通じます。また、ほとんど同じ時期に撮影しているのに山の残雪の量など年毎に違った表情に気付くのです。
 もう何年も前の晩夏に撮影した長野市戸隠にある「鏡池」です。
 撮影した時刻は午前6時過ぎです。
 夏が短い北信濃の高原…すでに秋の気配が色濃く漂い始めていたとはいえ、地上の気温は夏の名残もあってまだ高いから早朝には全容を惜しげもなく見せてくれる山も昼頃になると上昇気流によって厚い雲に覆われてしまうことも多い…。すでにこんな早朝から雲が現れてきているのですから…。この雲の存在が気になっていままでに記事に貼り付けてアップすることもなく忘れ去られていた画像です。
 同じ場所のほぼ同じ立ち位置で撮影した秋の画像です。ご覧いただいてどちらの画像がお好みでしょうか?

 新潟県妙高市の妙高高原「いもり池」。

 ここでの画像はあまりアップしたことはありませんが、ちょっと古い画像を引っ張り出して改めて眺めてみると
(これはこれでいいんじゃないか?)
と思う画像もあったりしたので貼り付けてみようと思います。
 黒姫山です。「いもり池」は水面に多くの水草が浮いていて個人的にはここへ「水鏡」を思い描いて足を運ぶことはあまりありませんが、以前撮影した画像を見返してみると当時の私がどのような気分で撮影したのかが思い出されます。
 せっかく風が無くていい条件であっても、気持ち良さそうに水鳥が動くと水面に波が立ってしまってなかなかチャンスに恵まれなかったりします。
 やっと鳥の動きが止まって水面が静まってくれたので撮影した1枚です。妙高山の形が好きなのでこの山を撮影することは多いのですが、「いもり池」で撮影したものは意外と少ない…。

 こちらは同じ場所で撮影した黒姫山。
 季節は違うのですが、光線の向きや加減で全く違う表情になりますね。
 雲に覆われて日差しが弱くてなんだかぼやけた画像になってしまったので「失敗作」と思って過去に置き去りにした画像…。
 でも、これはこれで絵画を眺めているような画像です。

 こちらは早春の野尻湖で撮影した古海地区からの画像です。
 黒姫山・斑尾山・妙高山に囲まれたこの湖は複雑な湖岸を形成していて、芙蓉の花に形が似ていることから別名「芙蓉湖」とも呼ばれています。
 湖を一周する道路は湖岸が複雑な形をしていることから道路から眺める景色も方角がいろいろと変わるので場所によってさまざまな楽しみ方ができるのですが、春が過ぎると木々の葉に覆われてしまってなかなかこのような画像を撮影できません。
 こちらは別の地点から撮影したものです。
 また場所を移動して撮影した妙高山。
 野尻湖の反対側、遊覧船やボート乗り場がある桟橋の向こうを通る国道から眺めると黒姫山と妙高山は並んでいて対照的な山容を楽しむことができるのですが、湖のこちら側では前述したように複雑な線を描く湖岸なので黒姫山だけが正面に見えたり、妙高山だけが正面に見えたりします。

 私の記事には「鉄道モノ」が多いのですが、この季節ですから動画で撮影した「水鏡と列車」も貼り付けておこうと思います。



 


 最後までご覧いただいた皆様にとって、どの画像や動画がお好みでしょうか?