車内放送で乗り換え案内が流れていよいよ上野駅到着間近です。

昭和の匂いが残る鶯谷…常磐線や東北・高崎線には鶯谷駅はありませんが、反対側の車窓から山手線の鶯谷駅が見えるあたりです。
鶯谷界隈の建物なども変化はしているのでしょうが、
(どこが変わったのか?)
と、思うほどに昭和50年代くらいの雰囲気が残っているような気がします。

上野東京ライン直通の特急「ひたち14号」は高架ホームに向かいます。
上野駅9番線に到着しました。

10番線には上野駅始発のE531系普通列車。
取手以北の交流区間へ直通する列車は交直両用電車…パンタグラフ回りには交流20000Vを直流1500Vに変電するための機器がひしめきます。この重厚な感じが昔から好きです。
駅における常磐線の優等列車以外の列車の発着案内は国鉄時代からJR東日本となっても暫くは取手折り返しの(国鉄時代で言えば「国電区間」)列車は「快速電車」、取手以北へ向かう土浦・水戸方面の中距離列車は「普通列車」、東京メトロ千代田線と直通する緩行線の列車は「各駅停車」となっていましたが、いつしか取手以北へ向かう列車も「快速」と案内表示されるようになりました。さらにフルカラーLED表示なので車両の帯色に合わせて取手折り返し(E231系)は緑、中距離列車(E531系)は青で快速表示されています。
普通列車といっても以前から上野発着の列車はすべて取手まで快速運転ですし、以前は取手折り返しの快速電車は全て停まる三河島・南千住に停車する普通列車はデータイムのみ、朝晩は通過していたので滅多に利用する機会が無い片にとっては紛らわしかったはずです。現在は「快速」と案内されるようになったこと、中距離列車も終日三河島・南千住に停車するので誤乗することもないと思います。
但し、データイムに運転される土浦行の特別快速は上野駅を出ると取手までの途中停車駅は日暮里・北千住・松戸・柏のみ(取手以北は各駅に停車)ですから注意が必要です。

かつて特急型や急行型の間合運用を除けばグリーン車連結の普通列車は東海道・横須賀線くらいなものでした。のちに総武本線快速列車と横須賀線が直通運転するようになって総武快速にもグリーン車が連結されるようになりましたが、東北・高崎・常磐線と中央線はグリーン車を連結する定期普通列車はありませんでした。
湘南新宿ライン開業により東海道・横須賀線と東北・高崎線がスルー運転するようになって東北・高崎線にもグリーン車が連結されるようになりましたが、常磐線はさらに後のE531系のデビューまで待たなくてはなりませんでした。中央線に至ってはまだ実現されておらず、快速電車へのグリーン車連結は発表されているものの、グリーン車増結に伴うホームの延伸工事や車両側の改造工事が行われている段階なのでもう少し先のこととなります。
乗車してきた特急「ひたち14号」が品川駅へ向かって上野東京ラインに消えてゆくのを眺めて今回の徘徊録は完結となります。