「父ちゃん、いつの間に『父ちゃんクイズ』なんて出題したんだえ?」


「昨日だよ」


「『母ちゃんクイズ』をさしおいてかえ?」


「別にいいじゃないか」


「まあいい。さっさと正解発表しちまいな。『母ちゃんクイズ』が出番を待ってるんだ」


「今回のクイズの問題はパーキングエリアの名称をお答えいただくものでした」


「このパーキングエリアの名称は『土樽パーキングエリア』です」
「土樽パーキングエリア」NEXCO東日本関越自動車道のパーキングエリアです。
 新潟県南魚沼郡湯沢町にあるパーキングエリアです。
 東京方面から車で関越自動車道を下ってくると群馬県側からの上り勾配がピークとなる水上インターチェンジから谷川岳パーキングエリアを過ぎると全長10,926mの関越トンネル(下り線、上り線は全長11.055m)で群馬・新潟県境を越えて新潟県側最初のパーキングエリアです。

 近くにはJR東日本上越線土樽駅があり、川端康成の小説「雪国」の有名な「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国だった」のくだりはこの土樽駅(当時は土樽信号場)を描いているといわれています。

 上越線の列車で上越国境(こちらは下り線は新清水トンネル)を越えてくると関越トンネルを抜けてきた関越自動車道と交差して土樽駅に到着します。


 現在のホームがあるところにもかつてせんろが敷かれていました。旧ホームは現在のホームの外側に残されています。

 魚野川から眺める上越線と関越自動車道の関越トンネル入口。
 関越自動車道の土樽パーキングエリア付近から湯沢インターチェンジにかけては急勾配となっているため、上越線の線路は当初ループ線で建設されました(現在の東京方面への上り線です)。戦後、複線化に伴って建設された新線は直線でトンネルを貫通する下り線で、こちらにはループ線はありません。
 土樽駅から越後中里駅にかけては松川トンネルをループで通過する上り線の通称「松川ループ」、それを迂回するように外側を抜けてくる下り線など線形が面白く、関越自動車道を大型トラックで走っていると車窓に見える上越線の架線柱がまるで神出鬼没とでもいうように右に現れたり左に現れたりするのが楽しいところです(遮音壁があるから乗用車では見えないかも?)。
 越後中里駅付近で交差する上越線と関越自動車道です。左側の直線的に伸びているのが上り線で、この先で松川トンネルに入って時計回りにループを描いて勾配を上っていきます。右側の線路が松川ループを迂回するように回り込んできた下り線です。
 ここをトラックで関越自動車道から見ると、架線柱が不自然な角度で見えるのです。

 関越トンネル内はチェーン装着での走行はできないので冬期には群馬県側の谷川岳パーキングエリアとともに通行車両は全車両強制的にビーキングエリアに入れられてタイヤチェーン装着車両はパーキングエリアでタイヤチェーンを外してトンネルに入る必要があります。
 もっとも、この辺りにスタッドレスタイヤを装着しないでやってくるのは自殺行為…タイヤチェーンの携行とあわせて冬用タイヤは必須です。


 土樽パーキングエリアは売店などはなく、トイレと自販機があるだけ…だからいつも空いていて静かだから現役トラックドライバー時代にはよくここで4.30休息を取っていました。
 トラックドライバーだった頃、真冬の夜にここを通ると、深い積雪と闇の中に浮かび上がる土樽駅のホームの照明に旅情を感じていたものでした。
 1日わずか5往復しか旅客列車がやってこない水上~越後中里間にある土樽駅…群馬県側の湯檜曽駅や土合駅同様、趣味で訪れるか谷川岳登山で訪れるのでなければ酔狂な話ですが、道路の雪が無くなって周囲に雪景色が残る春になったら土樽駅で下車して越後中里駅までのんびりと散策されてみてはいかがでしょうか?










おっ❗

超レアだと? 

「本当かえ?」

「も、もちろんだとも❗」