廃止されてから既に40年近くなるというのに未だに「しらゆき」という列車名にかつて金沢~秋田・青森間を結んでいた気動車急行列車の印象が強いのは自分の世代ゆえなのか、それとも当時の国鉄優等列車に憧れを持っていたためなのか…。


 昭和57年(1982年)に電車化されて運転区間を延長して特急に格上げとなり、福井~青森間の特急「白鳥」(下り1号・上り2号)となり、大阪~青森なったが、特急列車の系統見直しにより福井~新潟を特急「北越」新潟~青森を特急「いなほ」に分割、長くお蔵入りしていた「しらゆき」の名が復活したのは平成27年(2015年)3月14日。北陸新幹線金沢開業により廃止となった特急「北越」が担っていた北陸都市間特急列車として福井・石川・富山の北陸3県と新潟を新幹線の上越妙高駅乗り換えで結ぶ特急列車として33年ぶりに復活したのでした。

 上越妙高にて。
 新幹線開業に伴う特急列車の廃止や運転区間短縮の例を見ると、全区間新幹線と並行する列車については廃止、運転区間が短縮された場合は列車名はそのまま残る例が多かった(つばめ・はと・はつかり・つばさ・いなほなど)のでもしかしたら「北越」の列車名は残るのかななんて予想もしていましたが、まさかの「しらゆき」抜擢となりました。
 常磐線の特急「フレッシュひたち」で活躍していたE653系に耐寒耐雪装備を施すなどの改造を行ったうえで勝田から新潟へ移った車両です。
 常磐線時代に7両基本編成だったものは羽越本線の「いなほ」用に改造され、付属4両編成だったものが信越本線の「しらゆき」用に改造されました。

 もともとモノクラス編成だったE653系でしたが、「いなほ」用編成はグリーン車に改造された車両も組み込まれています。「しらゆき」はモノクラス編成のままです。
 冬の日本海の車窓。

 新潟駅は大規模な改築により大きく姿を変えました。…この光景も過去のものとなりました。