「母ちゃん…今回のクイズ、『これでビギナークラスなの?』ってクレームが相次いでるぞ❗」

「そうかえ?前回のクイズでみなさんの解答がいい線いってたからこのレベルではビギナークラスにしておかないとナメられると思ったんだよう❗」

「おれだってあんなの答えられないぞ❗」

「そりゃあ父ちゃんがバカなんたよう❗自分で撮った画像のことを答えられないほど記憶力がないのかえ?」

「むむぅ…」

「というわけで、正解発表の時間だよう🎵」

第1問

 JR東日本・飯山線「森宮野原」駅です。

 森宮野原駅は昭和20年(1945年)2月に7m85cmの積雪を記録しました。これはわが国の鉄道駅の積雪最高記録であり、駅構内には高さ8mの標柱が設置されています。
 地球温暖化により以前と比べて積雪量が大幅に少なくなった現代ではこの記録を破る駅は現れないのではないでしょうか…。
 なお、森宮野原駅の駅名は駅が設置されている長野県下水内郡(しもみのちぐん)栄村の森地区と隣接する新潟県中魚沼郡津南町(つなんまち)の宮野原地区の地名の合成です。
 飯山線は長野県長野市の豊野駅と新潟県長岡市の越後川口駅を結ぶ96.7kmの路線です。
 千曲川(新潟県内では信濃川)に沿って山あいを縫うように通るローカル線です。
 列車は豊野駅発着ではなく、豊野駅~長野駅間をしなの鉄道北しなの線に乗り入れるかたちで長野駅発着となっています。

 多くの列車が長野~戸狩野沢温泉間の区間運転であり、戸狩野沢温泉~越後川口、戸狩野沢温泉~十日町、あるいは戸狩野沢温泉~森宮野原、森宮野原~越後川口など区間運転をしており、長野~越後川口を通して運転する列車はわずかです。
 沿線人口が多い長野~戸狩野沢温泉間に比べて新潟県側に行くにつれて運転本巣は少なくなっているのが特徴です。

 飯山駅から越後川口駅の間は豪雪地帯で冬期には戸狩野沢温泉~越後川口間では運休となることもしばしばです。
 しかし、千曲川に沿った沿線の車窓の風景は四季を通じて美しく、信越国境に遅い春が訪れるとさまざまな花が一気に咲き誇り、夏の緑や秋の紅葉、冬の雪景色は厳しい気候条件であるがゆえのものとも言えますし、並行する国道117号線は私のお気に入りのドライブコースでもあります。

 また、土休日を中心に長野~十日町間ではJR東日本長野支社の観光列車「おいこっと」、十日町市内を散策する程度の接続時間をおいてJR東日本新潟支社の観光列車「越乃Shu※kura」が新潟県上越市のえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインJR東日本信越本線を通る日本海回りで乗り入れてきています。
 両列車はどちらを先に乗ってきても十日町駅で観光後に乗り継ぐことができるので、びゅうトラベルサービスの旅行商品で組み合わせて楽しむのもいいのではないでしょうか?

 
第2問

 秋田県秋田市土崎西の「道の駅・秋田港」のシンボルSELION(セリオン)から俯瞰したJR貨物・秋田港貨物駅です。
 撮影は数年前…当時は秋田臨海鉄道による貨物列車が乗り入れていましたが、現在では秋田臨海鉄道が廃業となっているので定期の貨物列車の運転はないもようです。
 東北三大夏祭りのひとつ、竿灯のときには観光クルーズ船に接続する臨時列車がJR東日本秋田支社により運転されていたようですが、近年ではコロナ禍により設定されていないそうです。
 この画像を撮影したときは今回のクイズの出題者である母ちゃんを引率して秋田新幹線「こまち」で角館駅で下車、予約しておいた駅レンタカーを借りてから武家屋敷通りを散策して田沢湖に寄り、乳頭温泉郷のどん詰まりにある蟹場温泉で一泊、そしてこのセリオンに寄って男鹿温泉で一泊、翌日は秋田駅でレンタカーを返却して「こまち」で東京に帰りました。
 当時、ブログで親しくしていただいていた方にいろいろ教えていただいての観光でした。退会はされていないようですが、ずっと更新されておらず寂しいですね。母ちゃん「元気にしてるかなぁ」と案じています。
 若い頃には仕事でトラックを運転してよく来ていた秋田県でしたが、観光で訪れたのはこのときが初めて、そして気に入ったものだから2年後の冬に再訪して、そのときは強首温泉と男鹿温泉で宿泊しました。また行きたいな…。



第3問

 正解はわたらせ渓谷鐵道「間藤駅」だよう🎵 
 栃木県日光市足尾町にある間藤駅は群馬県桐生市のJR東日本両毛線の桐生駅と栃木県日光市の間藤駅を結ぶ第三セクター鉄道です。
 足音鉱山で採掘された鉱石を運搬するために建設された足尾鉄道がルーツで、国有化されて国鉄足尾線、JR東日本足尾線となり、廃止の危機を乗り越えて現在に至っています。
 編集者であり紀行作家であった宮脇俊三氏のベストセラー「時刻表2万キロ」の終着駅です。
 かつてこの駅の先にも鉱石を運搬するための線路が延びていましたが廃線となっています。
 手前の通洞駅で下車して徒歩で10分ほどのところに足尾鉱山の坑道の一部が観光施設としてこうかいされており、内部を見学できます。
 坑道は総延長が1,200km以上にも及ぶというのですから驚きです。ほぼ東京~博多間の距離に該当しますからね。
 乗客のほとんどは通洞駅や足尾駅で下車してしまって間藤駅まで乗車する人は皆無と言っていいほどです。いつも一人か二人ほどです。
 足尾といえばわが国初の公害ともいわれる足尾鉱毒事件が思い起こされ、詳細は省きますが渡良瀬川を下った旧谷中村を水没させて毒物を沈殿させるために渡良瀬遊水地(谷中湖)が造成されるなど哀しい歴史がありますが、現在の間藤はその哀しみを包み隠すかのように静かなところです。
 余談ですが、渡良瀬遊水地は毒物を沈殿させているがゆえに人家なども無く、広大な湿地対となったために多くの野鳥の楽園となってラムサール条約に登録されたのは皮肉なものですね。