♪もしも~ピアノが~弾け~たなら~
…なんて歌がかなり前に流行っていましたが、この私にプロ級の腕前を神様が授けて下されたとしたら、駅のコンコースなどで最近見かけることが多くなった
「ご自由にお弾きください」
のピアノで弾いてみたい曲…。
MAIDEN VOYAGE(Herbie Hancock)
SPAIN(Chick Corea)
WALTZ FOR DEBBY(Bill Evans)

JR東日本・上越妙高駅にて。
WALTZ FOR DEBBYはきっと若くて知的な美しい女性が足を止めてうっとりと聴いてくれそうな気がする…(←動機が不純ですかぁ~?)。
SPAINだって原曲のようにクラッシックの名曲である「アランフェス協奏曲第2楽章」(アダージョ)をイントロにして弾けばきっと…あ、でもこれはアコースティックベースとドラムを加えてトリオで演奏した方がいいけど、無断で駅のコンコースなんかで置いてあるピアノ以外に楽器を持ち込んでやったら駅員さんに怒られそうだな…(爆)。
MAIDEN VVOYAG…言うまでもなくハービー・ハンコックの初期の代表曲とも言える曲で、「誰でも」とまでは言わないけれど、ジャズに興味のない方でもどこかで耳にしたことはあるであろう名曲です。
この曲が同名のアルバムで発売されてから既に半世紀以上が経過しているにもかかわらずカヴァ-したアーティストは星の数ほどいて、ライターであるハービー・ハンコック自身も以後のアルバムやライヴでさまざまなアレンジを施して演奏しています。
この曲の不思議なところは同じコード進行のサークルをずっと繰り返していて単調なようなのに聴き飽きない、そしてハービー・ハンコック自身のさまざまなアレンジを施した曲を聴いても、他のアーティストがカヴァーした曲を聴いてもどこかに原曲の影がつきまとっている気がするのです。それでいてこの曲が誕生してから半世紀以上経過しているというのに色褪せない魅力を感じるのです。
YouTubeの動画でもたくさんのヴァージョンが楽しめるので、聴き比べてみてはいかがでしょう?

JR東日本・日立駅

MAIDEN VOYAGEなら太平洋を眺められる日立駅がバッチリかもしれない(弾けないけど…)。
オリジナルは1965年の発売…当時のハービー・ハンコックのグループのレギュラーメンバーといえば
Herbie Hancock(p)
Freddie Hubbard(tp)
George Coleman(sax)
Ron Carter(b)
Tony Williams(dr)
後にSaxはGorge ColemanからWayne Shorterに交代しますが、当時のこのユニットはフレディ・ハバードを除いてMiles Davisのグループのレギュラーでもあり、後の彼らの活躍ぶりをみるとそれまで帝王マイルス・デイヴィスがジャズの方向性を決定づけてきていたところからの世代交代を強く感じます。
1963年生まれの私と同世代の方々にとって明日のミュージシャンをめざした(?)青春時代にはハービー・ハンコックやチック・コリアはジャズというひとつのカテゴリーのみに当てはめられないアイドルだったのではないでしょうか?
最近、チック・コリアが亡くなったニュースはショッキングでしたが、フレディ・ハバードや若冠16歳でマイルス・デイヴィスのクインテットにレギュラーとして抜擢された天才ドラマー、トニー・ウィリアムスは亡くなってから久しい…。
まさに神から授かったとしか思えないほどの才能と技巧を併せ持った彼らのようなアーティストだったら今頃は小曽根真さんと人気を二分するピアニストだった(かもしれない…言うだけなら自由)。
「父ちゃん父ちゃん❗その短い指でどうやってピアノ弾くんだえ?」
「むむぅ…」