佐野ラーメン「田村屋」初体験のあとは城山公園を散策したところまで前回までのこのシリーズで述べてきました。
 城山公園と直結する佐野駅自由通路を通って改札口へ向かいます。

 自由通路から東側を望みます。
 右側を直線的に延びているのがJR東日本両毛線。画像奥が小山(おやま)方面です。
 左側を道路に沿って左方向へ逸れてゆくのが東武鉄道佐野線です。
 佐野線の線路はこの先で今度は右にカーブして両毛線を跨いで南下して伊勢崎線の館林(たてばやし)駅へ至ります。
 こちらは西側を望んだ画像です。
 左側の直線的に延びているのが両毛線で新前橋方面です。右へカーブしてゆくのが佐野線で、終点の葛生(くずう)駅へと至ります。
 ちょっと余談となりますが、近年ではJR線においてもラインカラー(元祖は東京の中央線総武線山手線京浜東北線常磐線だと思いますが…)的なものが地方にも浸透してきているようで、車両こそラインカラーを纏ってはいませんが、ホームの番線表示などにはいろが入っているのをよく見かけます。
 同じ路線でも地方(支社)によって違っているのてすが、JR東日本高崎支社の場合だと高崎線(上野東京ラインと湘南新宿ラインを含む)はオレンジ、信越本線はライトグリーン、上越線と吾妻線はライトブルー、両毛線は黄色、八高線はグレーのようなのですが、車両では211系電車の側面のロール幕式の行先表示器は地の色が両毛線は黄色、上越線と吾妻線は青となっていますが、信越本線と各線の列車が集まる高崎は国鉄時代からの白地に黒文字となっています。また、両毛線や上越線などの行先表示も白地に黒文字も残されています。


 動画は信越本線横川駅で先月撮影したものです。

 東京メトロでは前身の帝都高速度交通営団(営団地下鉄)時代からラインカラーは取り入れられていましたが、近年では東武鉄道東急電鉄など大手地下鉄にもその流れが顕著に表れています。
 しかし、東武鉄道の場合はそれぞれの路線ごとにラインカラーが設定されているのではなく、系統ごとに設定されています。
 東武鉄道で一番長いのは伊勢崎線で、東京の浅草から群馬県の伊勢崎までてすが、そのうち浅草~東武動物公園の間は「スカイツリーライン」という愛称で表示されていてラインカラーもスカイツリーライン側は青、東武動物公園以北は赤です。そして、伊勢崎線から分かれる佐野線、小泉線、桐生線も同じ赤色となっています。
 いっぼう東武動物公園以南の亀戸線や大師線はスカイツリーライン同様の青です。
 そして伊勢崎線から東武動物公園て分かれる日光線、さらに日光線から分かれる鬼怒川線はオレンジとなっています。ただ、車両にラインカラーは反映されていません。


 両毛線ホームから小山方向を眺めます。
 こちらは新前橋方向。

 東武鉄道佐野線のホームです。
 東武鉄道がJR線と接続する駅は池袋のようなターミナルは別として、JR線に交差するのてはなくぴったりと並んでいる駅が多いです。思いつくだけでも北千住、亀戸、栗橋、久喜、栃木、佐野、伊勢崎…この中にはかつて国鉄と連絡する線路が設けられていた駅もあれば、栗橋駅のようにJRと東武の特急列車相互乗り入れによる直通運転での接続駅となっているところもあります。亀戸駅などは現代でこそ全く繋がりが感じられませんが、むかし総武本線が総武鉄道という私鉄だった頃には東武鉄道の列車が亀戸から両国まで乗り入れていました。

 駅のすぐ脇に城山公園(佐野城址)が迫っているのが東武鉄道佐野線のホーム越しによくわかります。
 佐野駅から小山駅まで445M普通列車で移動しました。

 小山駅では改札口から出ずにBECK'Sに入れるので母ちゃんとしばしコーヒータイムです。単に乗り換えの列車までの時間調整なのですが…。
 乗り継ぐのは水戸線の普通列車751Mてす。

 JR東日本水戸支社の勝田車両センターのE531系です。
 水戸線は茨城県石岡市柿岡の気象庁柿岡地磁気観測所の観測データに影響を与えるため直流電化ができないため交流電化されており、小山駅と小田林駅の間に交直切り替えのデッドセクションが設けられているため交直両用電車でなくては乗り入れることができません。
 編成はクハE531-4004を先頭とするK554編成

 水戸線ホームの駅名表示は東北本線や両毛線と直通運転する列車が設定されていないので水戸線の駅名しか表示されていません。


 以前から気になっていた幕板部分に取り付けられているこの物体…やっと間近で見ることができて謎が解けました。
 安全カメラだったのですね。
 E531系でも常磐線でグリーン車組み込みの基本10両編成には取り付けられておらず、5両の付属編成には取り付けられている編成が充てられている場合もありますが、そうでない場合が多い…。
 不思議に思っていたら、ワンマン運転する水戸線などに対応した装備だったんですね。遠目にしか見たことがなくて不思議に思っていました。

 E531系交直両用電車は直流型電車がE231系とE233系へと移行する頃にデビューした形式。主要な性能はE231系のそれを継承しつつ、つり革やシートモケットなど車内の至るところにE233系と共通する部分も見られます。

 幕板部分の謎のぶったいの正体は安全カメラということがわかりましたが、このステーのようなものは何に使用するのでしょうか?
 私が知る限りでは勝田車両センター(常磐線を運行するE657系特急型電車やE531系・E501系などの常磐線や水戸線、東北本線の黒磯~新白河間で運行される近郊型電車を一手に管理している茨城県ひたちなか市にある車両基地です)に所属する車両でしか取り付けられているのを見たことがありません。
 おそらく車両基地内において何らかの点検作業中であるなどの目印を取り付ける時に使用しているのかと勝手に推測していますが「謎」のままです。
 これは特急「ひたち」「ときわ」で活躍しているE657系でも見られます。

 国鉄時代においても各鉄道管理局や車両基地において同じ形式の車両であっても気候などに考慮した装備が後付けで架装されていたりして東京でもとくに上野駅のように東北や信越、北陸など広範な地域から乗り入れてくる車両に特色が見られて楽しかったものですが、新幹線が東北や上越、北陸へと拡充して在来線でこのような違いを見つける楽しみは失われてしまいました。
 そのような中にあって勝田車両センターから常磐線をやってくる車両は現在では首都圏において唯一日常的に見られる交直両用電車であり、個性的な装備を備えていたりするのを見られます。


 




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