中央本線の「あずさ17号」は中野駅を通過して西へと進みます。

 ダイヤグラムでは他の「あずさ」より停車駅がかなり少ないこの列車の速達性を高める意図があって快速電車が邪魔にならないように組まれているのかもしれません。立川駅に停車する「あずさ」はもちろん、通過する他の「あずさ」に比べてもわずかながら最初の停車駅である八王子駅までの所要時分も短くなっています。体感的にも他の「あずさ」より運転密度が濃いこの区間での速度は高いような気がします。
 一方、常磐線の「ひたち5号」は東武スカイツリーラインをくぐって綾瀬駅手前で速度を落としているJR東日本のE233系2000番台(東京メトロ千代田線乗り入れ用)を追い越して、さらに青い帯の小田急電鉄4000系(こちらも千代田線乗り入れ用)とすれ違って千代田線と常磐緩行線のジャンクションである綾瀬駅を通過します。
「あずさ17号」は中野区から杉並区へと入って終点の松本駅へと快調に進みます。
「ひたち5号」も足立区から葛飾区に入り、こちらも終着駅のいわき駅をめざして快調に進みます。

 このシリーズは今回で終了です。
 国鉄時代から続く特急列車で、同じ東京から地方へ向かう列車ながらその車窓の風景や路線のせいかくは異なる「あずさ「ひたち」。しかし、その使命と性格はとても似ている列車でもあります。
 皆様も機会を見つけて乗り比べてみてはいかがでしょう?