久々に 東京ミッドタウン を訪れました。
わんこのオブジェ
サントリー美術館へ。
メディアで紹介されていて、ずっと気になっていた展覧会。
和歌に詠まれた土地には次第に特定のイメージが定着し、実際の風景を知らなくとも、その土地のイメージを通して、自らの思いを表わすことができるまでになり、そうして 特定のイメージが結びつけられた土地、それが今日に言う「歌枕」、とのこと。
桜と楓を描く作品を、古くからの名所である「吉野」と「龍田」
薄の生い茂る原野に月が沈む光景は「武蔵野」
川にかかる橋と柳・水車の組み合わせは「宇治」
吉野龍田図 六曲一双のうち左隻 江戸時代 17世紀 根津美術館
吉野龍田図 六曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 根津美術館
武蔵野図屏風 六曲一双 江戸時代 17世紀 サントリー美術館
画面いっぱいに乱れ咲く花々、荒涼とした風景。
和歌の詠人の “心象風景” を象徴しているようです。
西行物語絵巻 著色本(部分) 三巻のうち中巻 室町時代 15世紀
サントリー美術館
和歌にちなんだ工芸も展示されていました。
色絵龍田川文向付 尾形乾山 六口 江戸時代 18世紀
溢れる思いを 風景になぞらえて 和歌に託した古(いにしえ)の日本人。
現代でいうところの “つぶやき” に似ているかもしれませんが、こんな雅で風流な文化は失われてしまったよう。
「和歌や古典が生活の中に根付いていない現代を生きる私たちにとって、歌枕はもはや共感することが難しい」(解説より)
○○和歌集の どれそれの歌、という知識があればもっと見応えがあったかも、と悔やまれますが、それでも 日本人としてのDNAに記憶されているような情景に懐かしさを感じます。
目まぐるしい浮世の日常を離れ、時空を超えて 遠い故郷を訪れたような展覧会でした。









