あもん史 第五十章 演舞 第一節 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

1992年9月27日
あもんは海田高等学校応援団を引退する
そして『第31代発足記念演舞』にて
次なる代へ応援団は引き継がれていく


あもん達はステージに立った
緞帳の前にはあもん達を見守ってくれる多くのお客さんがいた
団長たっひーの号令により『黙想』が始まった
続いてたっひーは『太鼓~』と命令をする
鼓手であるあもんは“陣太鼓”を叩いた
それと同時に旗手である1年生親衛隊員カズが大団旗を挙げる
そして緞帳は挙げられていった
あもん達の最後の演舞はこうして始まった




演技のスタートを切ったのは
2年女子による“マーチングフラッグ”であった
この演技はあもん達が1年生の時新たに加わった演技であり
技は未熟だけれど多くの可能性を秘めている演技である
入場行進などで先頭を切る演技でもある
あもんはここでも鼓手を務めた
女子の演舞に男子が加わるということは
このステージしかできないことであった


続いて女子全員による“ダンスパフォーマンス”が演舞された
女子リーダー部長ミッキーのもと
この演技は創作され舞台を華やかに飾る
“恋人以上母親未満”であるあもん達はステージ袖で見守るしかない


男子にできない演舞をするのが女子であり
女子にできない演舞をするのが男子である
とても単純なことであるが
あもん達の応援団は男女がいてこそ海田高校応援団なのである




続いて副団長ボブ西による“赤い風車”が演舞された
これは代々応援団に伝わる文化祭演舞である
バトンに真紅の布をつけ廻すというこの演舞は
暗いステージの上で炎のように舞い回る
それはあもん達が燃焼させていた“情熱”であると言っても過言ではないだろう


昨年はあもんとEIGが赤い風車を演舞した
ボブ西は当時応援団に入っていなかったため
観客席でこの演技を見て魅了されたらしい
『オレもこの舞台で赤い風車を回してやる!』
そんな想いがボブ西を中途入団させたキッカケだったのかもしれない
ボブ西のパートナーは2年親衛隊員よっしーが選ばれた
鼓手はたっひーである


ボブ西はこの演舞をする前にこう語った

人生とは何か?
如何に生きていくか?
私たちはそんな大問題に答えることはできない
しかし、私たちは私たち自身の尺度をきっぱりと決めておきたい
先生に勧められたり親に説教されて渋々、何かをやって、
それで後悔しないと言い切れる人はそれでいい
でも本当に大切なのは
自分自身の情熱でその道を歩くという
そのものではないだろうか…

人は誰でも孤独である
孤独の中で心身満たされて生きていくには
我と若きを忘れさせるだけの情熱に生きる他ないと
私たちは信じている




第30代海田高校応援団演舞
『赤い風車』


此処は地獄か天国か
真っ赤に燃える風車
若き日の誓い掻き集め
神をも恐れず舞うと云う





ひとつ
我等 母校を出るとも
母校は 永遠に我らが母校なり

ひとつ
伝統は 守るものに非ず
年々歳々 我等が汗と涙をもって
挑戦し 破壊すべきものなり

ひとつ
我等 団結を図らんとすれども
各々 孤独を恐るる者に非ず

ひとつ
若き血の 燃え上がるをもって
これ 人の道と心得たり



あもん史 第五十章 演舞 第二節へ続く
(次回はあもんの演舞です♪)






おまけです!
あまりにもボブ西がかっこよく描かれています
ヤキモチを焼いてしまったので
あもんの『赤い風車』をお届けします~
1から2へと順番に見てくださ~い