あもん史 第三十二章 希望 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

登場人物
たっひー
海田高校応援団第30代団長
ボブ西 
海田高校応援団第30代副団長
EIG  
海田高校応援団第30代リーダー部長
あもん 
海田高校応援団第30代親衛隊長
ジョージ
海田高校生。あもんの朋。あもんとホモ説が流れていた♪




あもん史 第三十二章 希望

海田高校に今年も体育祭の季節がやってきた
海田高校の体育祭は4組(赤・青・黄・白)に分かれ
各クラスから男子若干名を応援団として募集し
あもん達応援団がリーダーとなり応援合戦が行われる
女子は全員がダンスにより応援合戦に参加をする
この体育祭はあもん達応援団員としては
それぞれが応援団を創り互いに闘う場ともなっている
いつもはひとつの応援を創り上げているあもん達だが
この時だけは火花が散る戦いとなってくる
『同年代で一番の応援団を創り上げる』
そんな希望が4人の中に燃えたぎっていたのだ
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この希望の轍も海田高校応援団で受け継がれている伝統でもある






まずは組決めである
3年生になりあもんとたっひーは同じクラスとなった
よってあもんはたっひーと戦うことは出来なかった
この時、どちらが団長をやるかどうかということになってくるが
たっひーは言った
『あもん、お前、団長やれ!』
あもんは言った
『おう 言われんでもそのつもりじゃったわ たっひーは俺の応援団の為に働いてもらうで~』
その他の団長はEIGとボブ西である
そして最後の一人を誰にするかを決めなければいけないのである


この頃である
第30代応援団に待望の新入生が入団したのである
彼はボブ西の後輩でボブ西が口説いた奴である
ボブ西がどんな説得術で彼を口説いたかも知れないが彼は入団を希望している
彼は一見、ヒョロヒョロで青白いメガネをかけた青年だった
決して、運動万能というタイプではない
しかしメガネの奥にある細いまなざしが何故か希望に満ちている
その眼さえあればよかった
その希望さえあればよかったのだ
額の広い彼の髪型は今で言うM字型の前髪をしていた
しかしその時、彼らの髪型を見た第30代応援団は言った











『おまぇベジータみたいな髪型じゃのう』
『お前は今日からベジータじぇけん』
『スーパーサイヤ人になれるようがんばれよ!』

あもん達はベジータの入団を許可した

『はい』
ベジータは言った
はいじゃない。大きい声で『押忍』って言ってみぃ
EIGが言った






『ホス!!』



『あははは!お前、何を乾すんじゃぁぁぁああ』
ベジータはあもん達の仲間になった

とりあえず、ベジータはあもん達幹部がいない組にすることにした
しかし、海田高校に入りたてのベジータである
決して団長を務めることはできない
団長となる以上、ある程度の認知度も必要であるし
経験は無いせよ、皆を引っ張っていく魅力があるものでなければいけない


あもん達はいろいろ、それらしい奴に当たってみた
だけど、応援団はするけど団長はちょっとね~という意見ばかりであった



それもそのはずである

現役団員3人と戦う組である
始めから不利であることには間違いは無い
体育祭で勝ちたいという意志が多いこの学校の生徒は
自然と現役応援団のいる組で戦いたいものである
団長選びは困難を極めた
そんな話をあもんはジョージにしていた
『団長をやるもんがおらんのんよ~困っとるんじゃ~』
ジョージは言った











『じゃぁ 俺、やろうか?』

『ん!!』あもんは驚いた
ジョージは過去の2回の体育祭でも応援団経験は無い
しかも人の前に立つタイプではない輩だ
『お前、本気か?』
『そうじゃけど~』










深く考えているのか考えていないのか分からなかったが
あもんは嬉しかった
あもんと同等に戦える朋が近くにいたことが嬉しかった
あもんは言った
『よし!演技はワシが全部教えちゃる。その変わり毎日一緒に練習じゃで』
『わかった♪』ジョージも嬉しそうに笑っていた
ジョージは応援団長となった


生徒会と応援団員が集まり組決めが始まった
あもんの学年は11クラスありひと組2~3クラスで編成される
どのクラスも実力が発揮できる輩はそろっており
誰がどの組に欲しいとかそんな争いは無かった
順調に組が分かれていった
揉めるのは組の色である
体育祭の応援団はそれぞれの組の色のハチマキと腕章を身につける
各応援団のカラーを出すためにはその色は重要である
無論、一番人気は赤色であった


その当時、過去の経験により生徒達は
『色決めは応援団が自分らのいいように決めよるんじゃない?』という噂が流れていた
よって、あもん達は話し合った
『よし、じゃぁ 色決めは各団長によるくじ引きで決めようや~』
『校正を期すために全校生徒の前でくじ引きしようや~』


あもん達応援団長は全校集会の時、みんなの前に立った
生徒会による体育祭のクラス発表の後
あもん達はくじを引いた
まずはボブ西がくじを引いた 白だった
次にEIGがくじを引いた 黄だった
そしてあもんがくじを引いた 














赤だった
『うぉぉぉぉぉ~』という歓声が紅組になった生徒から響いた

あもんはみんなに向かってガッツポーズをしマイクを持って言った







『みなさん!あもんはやるからには優勝狙うけん!みんな頼むで~!』
『うぉぉぉぉぉ~』という歓声が校内に響いた

最後にジョージがくじを引いた
ジョージは『残った色で~す』と言った
校内に笑いが響いた






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あもん達4人はそこからライバルとなる
たった2週間の練習期間で
いかにみんなをまとめ
応援の力を最大限に発揮できるか
いかにみんなのリーダーシップをとり
応援の魅力を多くの人に伝えることができるか
勝負である





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いまから起こるビックウェーブに
あもん達4人とベジータは希望で満ち溢れていた



明日へ続く