あもんの動く城(前編)
2009年10月24日
ハウルの動く城は素敵である
見た目にはガラクタ集めに見えるようだが
なんとも快適なお城である
ドアノブスイッチが素敵である
我が家にぜひ欲しい逸品である
ここではソフィーやマルクス,案山子のカブ,ヒンに荒れ地の魔女まで
サザエさんをも凌ぐほんわか家族で暮らしている
男が男である限り
一生に一度は城を築くべきである
それが“動く城”だったなおさらいい
実を言うとあもんも城を持っているのである
あもんの動く城である
前回、紹介した時よりかはグレードアップしている
(前回はこちらをごらんください)
なんということでしょう~
寝室が新たに増築されているではありませんか~
前回は寝室兼書斎だったこの部屋は
書斎兼納屋となり収納スペースを確保
これにより生活水準が向上をした
新たに増築した寝室はダブルベットである
しかし若干狭いダブルベットでは
ふたりは抱き合って寝なければいけない
リビングは土足厳禁にした
緑色のソファーは客人が来た時には座って貰う
あもんは客人に対面し寝室側にて談笑をする
屋根がないのが今後の課題である
さて、あもんの動く城は
“惑星あもん”サンド・ホープケープに着いた
日がもう暮れかかっている
さっそくあもんは竜を探した
だけど、どこまでも続く荒野は
いくら歩いても先が見えない
いつもはやさしい夕焼けが今日はなんだか意地悪に思えた
この荒野にはいくつもの足跡が存在していたが
どれも行先はまばらで
どの道を行けば辿り着くのかを教えてくれない
ある街に辿り着いた
この街は魔法使いの呪いがかかっていた
街人たちの栄華を守りたい一心が強くなり
彼等は永久に暖かさを失ってしまった
栄華な宮殿も人間の暖かみが無くなると煌めきを失った
願いが叶った街人の顔はやがて生きる力を失った
この呪いをかけたサリマンまでもが
明日の気力を失っているように見えた
次第に寂しくなってきた
ハウルにはソフィーという“守るもの”が存在し果敢に己の道を歩いている
だけど、あもんの前にはソフィーはいない
あもんがかけられた呪いを解くソフィーのキスも味わえないだろう…
あもんの行く道は
果てしなく遠い
だのになぜ?
歯を食いしばり
あもんは行くのか?
どんなにしてまで
『若者たち』
日が暮れた
あもんは城に戻った
ハウルは空が飛べる
そしてイケメンである
キムタクのような甘い声を出し
“守るのも”を守るために自らを傷つけている
しかし、あもんは魔法も使えなければ空も飛べない
そして、あもんはブ男である
なぜならあもんは猫背であるからである
小さく見える猫背であるからである
人間は老若男女、“美しく”見えるポイントは“姿勢”である
人は他人の顔を見て魅了されるのでは無い
姿勢を見てステキと感じるのである
姿勢が正しいと
例え、ずっこけてしまっても、鼻くそほじっていても
かっこいいのである!
だけどあもんはブ男である
いじけたあもんは酒を飲んだ
あもんのそばにはソフィーはいない
だけどあもんにだってシチューは作れるのである
いたって簡素だが寂しい夜では美味しいのである
寒くなってきた
10月の夜風は心に染みる
あっ
カルシファーを忘れていた!
火の悪魔カルシファーである
あもんは叫んだ
『カルシファー,あもんを暖めておくれ』
カルシファーは言った
『なんだよ、あもん、さっきから聞いていりゃ~火のおいらも寒くなってくるぜ』
『だいたいなんだよ。あもんはハウルじゃねぇんだぜ。ハウルになる必要はないんだぜ』
『自己嫌悪ばっかりしやがって~』
『それって、あれか!こんなに自分の弱点に気付いた自分は賢い!っていいてえのか?』
『おいらは嫌いだね~そういう考え』
『人間に弱点の無いやつはいないんだ。でも楽しそうに暮らしているのはその弱点に勝る得意な所を伸ばしているからだよ』
『そして、それは他人にちっぽけな弱点も認めてもらえているからだよ』
『まったく、あもん!お前はここに何しに来た!?』
『自分を戒めに来たんじゃねえだろ!』
『自分の道を確かめに来たんだろう!』
カルシファーは暖かかった
それを聞いたあもんは
明日夜明けとともに
もう一度サンド・ホープケープに行くことに決めた
出演
あもん
カルシファー(友情出演)
演奏
あもん
演出
あもん
撮影
あもん
脚本
あもん
編集
あもん
監督
あもん
制作
あもんがいっぱい制作委員会
スタジオあもん作品
次回予告
迷宮サンド・ホープケープで迷ったあもんは
自分の道を確かめることができるのだろうか?
これからの道を歩む希望はそこにはあるのか
昨日に挑むあもんの戦いをいざ、ご覧あれ!!
『あもんの動く城』(後編)
あなたはあもんの歩んだ道を見届ける証人となる