ジョジョ哲学 第6章 遺産 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

ジョルノ・ジョバァーナ
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スタンド名「ゴールド・エクスペリエンス」
能力 生命を与えることができる力
①物質を殴ると小動物や植物として生むことができる
そしてそれへの攻撃はそのパワーが攻撃した者へ戻っていく
②人間を殴るとその者の感覚だけが暴走してしまい自分を含め動きが
超スローに見える 痛みも同様である







ディオには遺産があった
生命という遺産だ
ディオが求めた永遠の生命には強い「意志」があり
強い意志は血統によって受け継がれていた
ジョルノ・ジョバァーナはディオの息子だった
しかしディオとの接点はひとつもない
接点どころか親子関係だって当人同士は知らない
興味もなかったし知ろうともしなかった
なぜ母親がディオの子供を産むことができたのかということも
知ろうともしなかった
いや知る必要は無かったといいかえよう
なぜなら彼には「強い意志」という遺産があったから
それだけあれば十分だった
ジョルノの夢がかなえられるにはそれだけで十分だった


ジョルノの母親は決して良い母親ではなかった
幼いジョルノに寂しさからくる恐怖を覚えさせ
泣いても無駄だったのでただただ震えていた
後に再婚した男は暴力による恐怖をジョルノに与えた
その恐怖によりジョルノは他人の顔色ばかりをうかがう性格となっていった
この性格は町のガキどものうっぷん晴らしに利用され
いつしかジョルノは自分がこの世のカスだと信じるようになっていった







ある事件がジョルノの「意志」を産ませることになる







学校の帰り道に血だらけの男を偶然見つけることになった
あとから追いかけてきた男にジョルノは尋ねられた
しかしジョルノはウソをついた
ただ血だらけの男が「自分と同じように一人ぼっちで寂しそうだ」と思った
すると血だらけの男の周りにはいつのまにか草が生えていた
本能的に血だらけの男に生命を繋げることをしていたのだ
生命を尊ぶ意志がこのときもう芽生えていたのかもしれない
無意識のうちに「ゴールド・エクスペリエンス」を使っていたのだ






後にその男はジョルノの前に現れ
「君がしてくれた事は決してわすれない」とだけ言った


それからというもの父親はジョルノに暴力を振わなくなったし
町の悪ガキどもは映画館でジョルノに席を譲ってくれるほどまでになった









その男は「ギャング」だった
悪事を働き法律を破るギャングだった


男はジョルノを決してギャングの世界には入れないという態度をとり
遠くから静かに見守ってくれているだけだった
他人の顔色ばかりをうかがうばかりの子供に
ひとりの人間として敬意を示してくれている付き合いをしていた



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やがてジョルノはイジけた目をするのはやめ
「人を信じるということ」をギャングから教わることとなった


政治家が汚職をやり、警官が弱者を守らないジョルノの住むような環境で
ジョルノの「意志」という遺産は徐々に成長していき
正しいと信じる夢が生まれてきた
ジョルノのはセリエAのスター選手にあこがれるよりも
ギャングスターにあこがれるようになった


ジョルノはブローノ・ブチャラティとの戦いの後
自分の意志をはっきりと表明した
この街には子供に麻薬を売るやつがいる
そんなやつは許すことはできない
そして子供に麻薬を売っているのは「ギャングのボス」だ
ブチャラティはそこに矛盾を感じている
僕はギャングのボスを倒してこの街を乗っ取るつもりでいる
そしてそのためには自らギャングになりボスに近づかなければならない








ジョルノに会った広瀬康一は彼のことをこう解析している
ジョルノの話の中には「正義の心」があったんだ
僕はいつもそれを見ていたからわかるんだ
杜王町でジョースターの血統を受け継ぐ3人をいつも見ていたから
「正義の心」がまるで自分のエネルギーだとでも言わんばかりのあの3人を
彼の目にもそれがあった
彼の体の中にはまぎれもなくジョースターの意志を受け継いでいたんだ








ジョルノが組織の幹部であるポルポを殺害した理由はこうだった
「お前はあの無関係のじいさんの命を侮辱した」



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ディオには遺産があった
ジョルノという遺産だ









※この哲学は単行本「ジョジョの奇妙な冒険」の第47~49巻を参考としています
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