第4章 成長(アクト1)
スタンドは生まれもって持っている能力ではない
弓と矢に刺され、またはスタンドのディスクを埋め込まれることによって
まず「きっかけ」を与えられる
その「きっかけ」の瞬間にスタンド能力が出ないということは珍しくない
その瞬間はその人にとって「守るもの」がなかったからだ
その瞬間はその人にとって「決心」がなかったからだ
その瞬間は相手を倒すという「意志」がなかったからだ
この三つを強く想ったとき
スタンドは目に見えるようになる
いつもそばにいるスタンドが見えるようになる
自分の意志で戦わせることができる
そしてスタンドは成長をすることができる
広瀬康一
スタンド名「エコーズ」
能力 アクト1 さまざまな音を相手の身体に染み込ませることができる
ただの高校生だった広瀬康一はひょんなことから
不良学生東方仗助と出会う
そして訳も分からず虹村形兆に矢を刺される
この矢はスタンド能力を引き出す「弓と矢」だった
しかし、この時エコーズはただの卵だった
動くこともないただの卵だった
そう広瀬康一はただ「きっかけ」を与えられたに過ぎなかった
小林玉美は「ザ・ロック~錠前」というスタンドを持つ詐欺師だった
彼の前で罪悪感を感じた時、胸に錠前ができ最終的には自殺に追い込むスタンドだ
彼が広瀬康一を成長させたといっても過言ではない
康一に目をつけた玉美は康一の家に上がり込んでいた
康一のママと姉に罪悪感を埋め込みお金を請求するためだ
それに遭遇した康一はこの時初めて「守るもを」見つける
もちろん家族だ
もうすでにスタンドを認識していた康一は玉美に攻撃をする
スタンドを動かすには命令をすればいいだけなのだ
しかしその攻撃は力が弱かった
エコーズを初めて見た康一は能力が分からなかったのだ
殴りつけるが音だけできかないパンチ
殴りつけた頬には擬音語が描かれていただけだった
しかし痛みはないが音は止まなかった
康一はエコーズ・アクト1の能力を知った
玉美を耳鳴りのお仕置きで懲らしめようとしていた
その時玉美は自分の腹を自分で刺すという行動に出る
それを知ったお母さんはさらに罪悪感を感じ、錠前がどんどん大きくなっていった
そして康一は成長した
お母さんに精一杯の音を埋め込んだ
「信じて~」と
ザ・ロックの錠前は消えた
康一を信じることによって罪悪感は消えていった
広瀬康一は成長をした
※この哲学は単行本「ジョジョの奇妙な冒険」の第31巻を参考としています
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