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私が結婚して23歳になった年に、重い病気に掛かった母は、その男に捨てられ帰って来た。

そのまま母は、10年の介護生活を送ることを余儀なくされた。

母が入院し手術をしている最中…名古屋の男から1個の段ボール箱が届いた。

その中に、汚れたままの下着やドロが付いた靴が一通の手紙と共に無造作に放り込まれていた。私はその手紙を読んだ。

「この度、再婚する事が決まりました。あなた様には二度とこちらには来ないようにお願いいたします云々」

手紙を持つ私の手はわなわなと震え、大粒の涙がしたたり落ちた…。返された母の汚れたままの服をビリビリに破り、靴を投げ捨て「このバカ野郎が…なめんなよ〜」と叫んだ。

それは母が可哀想とか、相手の男への怒りではなく

「自堕落な女には、それと同等の自堕落な男しか寄って来ない…母が子供を捨て、女としての自分だけの幸せを選んだ哀れな末路…」その現実をこの目で見た怒りだった。

私は10年間、母の暴言や人生への恨み辛みを聞きながら介護をしました。自分の不幸を他人のせいにしてしか生きられなかった母は、死ぬまでなにも変われなかった。亡くなる1週間前だったか…

母はポツリと呟いた「お母ちゃんの人生は、不幸ばっかりで、幸せなんか一度も無かった…」

違うだろう?あんたは幸せが一度も無かったのではなく…あんたに無かったのは…感謝だろう…感謝が一度もなかったから…そして母として生きる前に、女として生きる道だけを選んだから、神様から与えられた責任を果たさなかったから、あなたには不幸しか見えないんだ…と私は心の中で叫んだ。

間もなく母は、脳卒中でこの世を去りました。

私は母の再婚に反対ではありませんでした。むしろ…寂しいなら良い人に出会い、幸せであって欲�