「どうし……」
「やっぱり、会ったことあるよな?!」
驚いた顔のまま、相葉さんが俺を見つめている。
なんでって、どうしてって、そんなの、俺にだって分からないけど。
「いつから?」
「え?」
「いつから待ってんだよ……『大切な友達』をさ……」
ふい、と俺から視線を外して、黙り込んだ相葉さんの手をもう一度強く握った。
「なんで、言ってくれないんだよ」
ぎゅ、と下唇を噛んで相葉さんが俺を睨む。
「マサキ……」
「……っ!!!」
「お前、『マサキ』だろ?」
「しょ、ちゃ……」
『マサキ』が、俺の肩におでこを乗せて、しがみつくように抱きついてくる。それを受け止めて、背中に腕を回した。
違うのに知っているぬくもり。
「しょーちゃん」
知らないのに知っている声。
『オマエは俺のしんゆう、だからな?』
『大人になってもずっと、いちばんの友達だからな?』
俺は、なんで忘れていたんだろう。
一番大好きだった友達を。
「あー、思い出したんだ」
「おお、ホントだ」
後ろから聞こえた声に、慌ててマサキの背中から手を離した。
「……二宮……」
二宮とマスターが、俺たちの立っている場所から数段上に腰掛けて、笑顔で俺たちを見ている。
「……え、いつから?どうやって?」
俺の問いに、二宮が『んふふ』って楽しそうに笑う。
だって、あの公園にはこの階段を登って行くしか行ける方法はなくて、俺が着いた時にはマサキしかいなくて……
階段を降りている時だって、誰ともすれ違わなかったはずなのに……
「このヒト、神様だからさ。なんでも出来ちゃうのよ」
「……は???」
得意気にマスターを指さす二宮に、マスターがふにゃんって笑って『やめろよ』って嬉しそうに言う。
「ちょっと、翔ちゃん。まーくんのことはあっさり受け入れんのに、この人のことは信じないっておかしくない?」
二宮が口をとがらせて俺を睨む。
「いや、待って……いや、そりゃそうなんだけど……なんか、何が何だか……」
色々ありすぎて、キャパオーバーになった俺を見て、二宮が楽しくて仕方ないって顔をして笑った。