Hope in the darkness 11 | 嵐さんに愛を叫べ

嵐さんに愛を叫べ

相葉くんと櫻葉さんが大好き!です

モデルズも大宮さんも、その他CPも登場します。

腐ってますので、ご理解のあるオトナのお嬢さまのみ、自己責任でご覧ください。
男性と思われる方、商業目的と思われる方の読者申請、コメントは削除させていただきます。



「せっかく川に来たから釣りでもするか」


狼を見送ったあと、サトシとぷらぷら歩いて川べりに座り込んだ。


「最初から、それが目的なんじゃないの」


「んふふ、バレたか」


腰につけた小さなカバンから、針と糸を取り出して、近くにあった枝に結びつけながらサトシが笑う。



「あ、ほら、あそこにいる」


「ホントにショウは目がいいな」


ショウが指さしたあたりに針を投げ込めば、すぐに竿がしなる。


「今日の晩メシは豪華になりそうだな」


ご機嫌で糸を垂らすサトシの横で、ショウは寝転がって空を見上げた。

青空に浮かぶ、白い月。



ぴち、と耳の近くで魚が跳ねて飛び起きる。


「あ、手が滑った」


ごめんごめんと謝りながら、サトシが魚を拾い上げて、さっき作った生簀に入れた。

魚にしてみたら、俺たちは害獣どころじゃなくて怪獣だよな、と苦笑する。



「ショウは本当に村を出たいの?」


突然問いかけられて、サトシの背中に視線を移した。


……うん……


ずっと感じている違和感。

日に日に増すそれを、どうしても拭い去ることができないでいる。


18の誕生日が来るまでは、村にいなきゃいけないらしいけどね」


「次の満月の日か」


「うん。具体的なことは何も考えてないけど、ホントに村を出ることにしたら、サトシのところにはちゃんと挨拶に来るよ」


「うん。ショウならどこに行っても大丈夫だと思うよ」


ショウを振り返って、サトシが柔らかく笑う。

その笑顔につられて微笑みながら、会えなくなって寂しいと思うのはサトシだけだな、と、そんなことを思う。

ショウが友達と呼べるのは、サトシだけだ。


小さい頃、一緒に遊んでいた村の子どもたちとは、大きくなるにつれ、次第に距離が出来て行った。

『赤ずきん』の曾孫であるということが、そんなに特別なことなんだろうか。



サトシが釣った魚を手際よくシメて、縄に通していくのをぼんやりと眺める。


人間だってこうやって命をとって食べているのに、何故人間は良くて、狼はダメなのか。

考えれば考えるほど、分からなくなってくる。



「どした?」


「うううん。なんでもない……もう終わり?」


「ん。メシに必要な分は釣れたから」


よいしょ、と言いながら立ち上がるサトシと同時に立ち上がる。



「あのさ……ショウ……


歩き始めたサトシが、ショウを振り返る。



「いくら悩んでも、正解なんてないんだよ。だから、自分が正しいと思ったことをするしかないんだ」


……サトシ……


眉毛の下がったショウの顔を見て、サトシも眉毛を下げて笑う。



「今の、かっこよかったな、俺!」


「自分で言うなよ!」


声を出して笑って、少し軽くなった心と足取りで、ショウはサトシの背中を追いかけた。