「え!告白?!」
ママとキッチンにいたら、パパの大きな声が聞こえた。
ママがまぁるい目で私を見つめたから、口を尖らせてママを見返した。
「どうしたの?しょーちゃん、おっきい声だして」
ママがにこにこしながらサラダを運んでいったから、私はキッチンでみんなのお茶碗にご飯をよそってから、トレーに載せてテーブルに運んだ。
「まりん、告白されたのか?相手はどんな奴なんだ?」
パパが新聞を畳んで私を見る。
「……パパには関係ないじゃん」
パパを見ないまま、しょーまを睨んで、そう言った。
「関係ない?なんだ、その言い方は!」
「ちょっと、しょーちゃん……」
「関係ないから、関係ないって言ってるんじゃん!」
ママがパパになにか言おうとしたのを遮って叫んだ。
告白なんて、して欲しくてされた訳じゃないし。
付き合うとかそんなの、考えたことだってないのに……
なんで私が怒られなきゃいけないの?
っていうか、なんでしょーまが、パパにその事を話すわけ?!
「しょーま、さいっってい!!!」
つまらなそうな顔をして、私を見ていたしょーまにそう叫んで、トレーをばんってテーブルに置いて部屋に駆け込んだ。
イヤホンをセットして、周りの音が聞こえないように大きな音で音楽を流して、ひまちゃんたちとお揃いのひよこをぎゅううううって抱きしめた。
こんな時だって、聞くのはパパたちの歌なんて、そんな自分に笑っちゃうけど。
わかってる。
パパだってしょーまだって、心配してくれてるんだってことくらい。
でも、納得いかないもん。
「まりん、入るよ?」
私にはきっと、ママセンサーが付いてる。だって、どんなときでもママの声だけはちゃんと聞こえるもん。
イヤホンを外して、ドアから顔を覗かせたママを見上げた。
「しょーちゃんはお風呂入ったし、翔雅は部屋に行っちゃったよ。お腹空いたでしょ?」
「……うん」
「美味しいチョコももらったから、一緒に食べよ?」
「……うん」
ママが私の頭をぽんぽんって優しく叩いて、そのまま私の肩に手を置いてリビングに向かった。