「じゃ、先に降りてるよ。それとも、着替えるとこ見てよっか?」
「もう!しょーちゃんのえっち!変態!」
なんだよーって笑ってるしょーちゃんを部屋の外にぐいぐい押し出してから、制服を脱いで、ちょっと襟ぐりの開いているニットを選んで着替えた。
だって、ネックレスを見せたいもん。
鏡に映った自分を見て、首元のネックレスに触れる。
しょーちゃんのものって、シルシ。
しょーちゃん以外なんて、俺には考えられないけど。
しょーちゃんが、俺にくれたシルシ。
しょーちゃんが、俺を選んでくれたっていうシルシ。
嬉しくて、ニヤニヤしちゃいそうになって、怪しい人になっちゃう!ってぶんぶん頭を振って誤魔化した。
ジャケットとカバンを掴んで階段を降りたら、店の方からじぃちゃんとしょーちゃんの楽しそうな声がきこえてくる。
「あ、来た来た」
しょーちゃんが俺を見て、ふわって笑う。
「じゃあ、夜まで雅紀くんお借りします」
「返さなくてもいいぞ」
じぃちゃんが楽しそうにそう言って笑う。
「ちょっと!じぃちゃん、何言ってんの?!買い物に行くだけだってば!」
「じぃちゃんのことは、心配しなくてもいいぞ?メシは山さんのとこで食うし……たまには、お泊まりデートでも何でもしてきたらどうだ?」
「じぃちゃん!それが保護者の言うことなの?!」
じぃちゃん、自由すぎ!って叫んだ俺を見て、じぃちゃんとしょーちゃんが同時に吹き出した。
「行こう、雅紀」
なんで笑うのさって思ってても、しょーちゃんが優しくそう言って手を出してくれるから、その手を握った。
「気をつけてな。楽しんで来いよ?」
じぃちゃんも優しく笑う。
「……行ってきます……」
なんかよくわかんないけど、ほわほわあったかい気持ちになって、しょーちゃんと手を繋いだままで歩き出した。