「しょーちゃん、食べないの?」
口の端についたアイスをぺろっと舐めて雅紀が笑う。
「しょーちゃんのも、美味しいね?」
白いの舐めて、俺の……とか……
いやいやいやいや!!!
なしなしなし!今のナシ!!!!!
なんだ俺、欲求不満なのか?
確かにここんとこ、彼女いないし、ご無沙汰だけど!
だからって、雅紀で妄想とか……
いや、そこら辺の女子よか可愛いし綺麗だけど!
「しょーちゃん?」
さっき、好きだのキスしようだの、急に大人びた顔で言うからだ……
天然小悪魔のせいだかんな!
「しょーちゃん!アイス溶けてるよ!」
「え?あ!やべ!」
慌てて指に垂れたアイスを舐めようと顔を近づけたら……
「……えっ……」
至近距離に、雅紀の顔。
動けなくなった俺を見つめて、誘うように笑って……ぺろり、と俺の指を舐めた。
「…ほんとに、キス……しちゃう?」
……キス……
思わずその形のいい唇に目を奪われる。
って……き、キス?!キスだとぅ?!!!!!
誘ってるような顔だとぅ?!!!!!
「……はあぁぁぁっっっ?!」
ワンテンポ遅れて身体を引いた俺にくふふふふって、笑う。
「次はほんとにキスしちゃうよ?しょーちゃん、隙ありすぎ」
「ば、バカ!お前が自由すぎんだよ!」
もうホントになんなんだ、コイツは!
俺の心臓、まじで壊れる……
「わー!俺のも溶けてきた!しょーちゃん、食べる?」
差し出されたミルクティー味のソフトクリームにばくり、と食らいついてやった。
「えええええ!ひとくちデカすぎねぇ?!」
「うっせぇ!それが俺の標準サイズだ!」
うひゃひゃひゃひゃ!って、顔をくしゃくしゃにして笑う。
ホントにコロコロ、表情が変わるから、目が離せなくて……
たまに見せる影と、向日葵みたいな雅紀と…一体どっちが本当の雅紀なんだろうって、どうしても気になるんだ。
「ほら、食え」
「くふふ、ありがと」
差し出したバニラのソフトクリームに、今度は俺と同じくらいでっかい口を開けてパクリ、と食いついた。