「二宮さんは、マジで行かないんすか?」
「そーね、船もダメだからここで待ってます」
「えー、せっかく海に来たのに…あ、そだ!」
相葉くんはまた、バタバタと走っていって、あ!って、言って戻ってきて。
「松本さんと、櫻井さんは、水着!水着に着替えといてくださいね!貴重品はロッカーにお願いしまっす!あ!更衣室、そこのドアです!」
それだけ言うとまた、バタバタと店の奥へ走っていく。
「…忙しいやつだな…」
後ろ姿を見送りながら呟いたら、松本がぽんって肩を叩いた。
「サク、ちゃんと見た?アイツ、ちょー可愛い顔してるよ」
「オトコ相手に可愛いとか、ねぇだろ」
「潤くん…いくら彼女と別れたばっかりだからって男に走るとか、ないよね?」
そう言った俺と二宮に、松本が口の片側だけ上げて、にやって笑う。
「あんだけ可愛かったら、俺、イケるかも」
ポカーンとした俺らに、あははって笑って更衣室に入っていった松本を追いかけた。
「着替えたら、あそこで待っててくださいって言われたよ」
って、二宮が指差したビーチパラソルの下に移動して、しばらく待っていたら、相葉くんがまたドタバタ走ってきた。
「ほんっとに、落ち着きねえな、アイツ…」
社内にあんな奴がいたら、鬱陶しくて仕方ないだろうなって思うのに、何故か俺の口元は緩んでて…
「お待たせしましたぁー!じゃっ、ごあんな…わわ!」
「あぶね!」
何故か転びそうになった相葉くんを受け止めようとして、そのまんまの勢いで2人、盛大に砂の上に転がった。
「いたたたた…わぁ!櫻井さん、だいじょぶ?」
「大丈夫じゃねぇ!とっとと降りろ!」
俺の上から慌てて降りた相葉くんが、手を差し出して、引っ張り起こしてくれた。
「ったく、砂だらけじゃねーかよ」
笑ってる松本と二宮を睨みながら言ったら、俺の顔を下から覗き込んで、相葉くんがくふふって、笑う。
「だいじょぶ!海だから!」
はぁ?意味わかんねぇって、思った次の瞬間、相葉くんの長い腕が俺を掴んで…そのまんま、海の中に突入した。
「おま!ふざけんなよ!」
お返しとばかりに思いっきり相葉くんに海水をすくって、かける。
「わー!櫻井さん、容赦ない!」
うひゃひゃひゃひゃって、独特な笑い声を上げて笑う相葉くんと、俺らを見て爆笑してる松本と二宮にも海水をお見舞いしてやる。
「ちょっと!翔やん!ワタシ洋服だし!」
DS壊れるでしょうが!って、二宮が叫んでるけど…
「あ、やべ!俺、海パンじゃなかった!」
着替えもないやーって、豪快に笑う相葉くんにつられて、こんな笑ったのいつぶりだろうって思いながら、思いっきり笑った。