「相葉くんをちゃんと見てやれって、どういうこと?」
いつもより少し低い、しょーちゃんの、声。
もう、やめて。
おーちゃん、もう、やめようよ。
「そのまんまの意味、なんだけど」
おーちゃんの指がオレの髪の毛の間を滑る。
「…なんで…俺?」
苦しそうな、しょーちゃんの、声。
おーちゃんの手が、俺から離れた。
「それが、分かんねぇんなら…翔くんはホントにダメなヤツだな」
痛い。
おーちゃんとしょーちゃんの間の空気が、痛い。
やだ、こんなの。
「…う…」
目、閉じてるのに、視界が歪む。
「雅紀?」
しょーちゃんの手が肩に触れて、あれ?って、呟いてから、今度はおでこに触れる。
「あつ!」
しょーちゃんが小さく叫んで、おーちゃんが外へ出て行く音がして、なんとか目を開ける。
目の前には、心配そうなしょーちゃんの、顔。
「…あ…しょ、ちゃ…ごめん、ね?」
「…いつから?」
「えぇと、朝は大丈夫だった…さっき、なんかすごい疲れた感じがしたから、みんなが来るまで寝てようって思って…」
「そっか」
起き上がろうとした俺の肩をそっと押さえて、時間まで寝てろってしょーちゃんが優しく笑った。
ねぇ、しょーちゃん、俺ね、嬉しかったよ。
さっき、久しぶりに名前、呼んでくれた。
俺のこと、心配してくれてんの?
嬉しい。
嬉しいけど、苦しい。
こんな俺のことなんて、気にしなくていいのに。
「ほら、ちゃんと寝とけ」
しょーちゃんの手が、瞼に優しく乗っかって、言われるままにそっと目を閉じた。