相葉さんが、ワクワクした顔で楽屋に入ってきた。
なんか、企んでんの?
「おはよー、ニノ」
「おはよ、相葉さん?朝から何ニヤニヤしてんの。気持ち悪いんですけど」
俺の言葉の後半は無視して、にっこり笑って俺の隣にストンって座る。
「はい」
「ありがとー」
いつものように読み終わったマンガ雑誌を相葉さんの読みたいページを開いた状態で渡す。
くふふふふ
全然、ページが進まないのにひとりで笑ってんですけど、この人...
潤くんも異変に気がついて、本から顔を上げた。
「はよ」
ドアが開いて、入ってきたその人に、相葉さんが満開の笑顔になる。
「おはよー!しょうちぇる!」
「...は??????」
「しょうちぇる♡おはよ♡」
ハートマーク、ついてるし。
てか、しょうちぇるって、何。
「なにその『しょうちぇる』って...」
しょーさんの眉毛が下がる。めっちゃ困ってる...けど、デレてる、顔。
「くふふー♡かわいいでしょ?しょうちぇる♡」
「可愛かねぇよ」
「えー!かわいいよ!」
「...じゃあ...まさちぇる?...うん、かわいいかも...
てか、可愛くねぇ!
俺が呼んでるとこ想像したらキモすぎる!」
...普通に、返したな。
まさちぇるって、なんなの、翔さん...
翔さんのその順応性、すごいよね。
「でも今、しょうちぇるがまさちぇるって呼んでたよ?」
「呼んでねぇ!」
「またまたぁー!ホントは気に入ったんでしょ?しょうちぇる♡」
「ないない!マジでない!てか、まさき...まさ...マサキング!」
ぶ!って、思わず吹き出した。
翔さんのネーミングセンス、どうなの。
「えぇー!なにそれ!変じゃん!」
「いや!強そうだぞ?!」
呆れた顔でふたりを見つめる潤くんと目が合って苦笑する。
「にのちぇる♡」
後ろから小さく聞こえた声に振り返る。
「にのちぇるー♡」
「おじさん、バカじゃないの」
こういうのは、あのバカップルの専売特許なの。
俺らにはいらないの。
「えぇー、にのちぇるだめかぁ?」
「ダメに決まってんでしょ」
うーんって、考えてる大野さんに聞いてみる。
「潤くんはどうなんの?」
潤くんが自分を指さして、おれ?って、言ってる。
「...えむじぇーい...」
ぼそっと呟いた大野さんに
「何のひねりもねぇのかよ!」
って、潤くんが笑ってて。
「しょうちぇるぅー♡」
「なんだよ、もうー」
バカップルがイチャイチャしてて。
今日も平和だなーって、俺は笑うんだ。