「え、お前ん家って、ここなの?」
しょーちゃんのお母さんが帰ってきて、いいって言うのに、しょーちゃんが家まで送ってくれた。
しょーちゃんが店の看板をまじまじと見つめてる。
「うん...ここ、じぃちゃん家」
「...俺、この間、時計修理出した!」
「...うん。じぃちゃんがね、金髪でピアスもしてて、見た目は不良っぽかったけど、言葉遣いとか、挨拶とかしっかりしてる人が来たっていうから、先輩なのかなーって思って調べちゃった」
まぁ、見かけは確かに不良っぽいなーって、しょーちゃんがあははって、笑う。
かっこいいのに、豪快に笑うしょーちゃんの笑顔、好き。
「もうすぐ、修理終わると思う」
俺がやったんだよって、言いづらくて、そう伝えた。
「マジかー!早く嵌めたいな」
嬉しそうに、言った後に、あって小さく呟いて俺を見る。
「え?なに?」
何かあったかな...ちょっと焦る、俺。
「あ...何でもない。朝練ない日は、迎えに来るわ」
「...え、だって...遠回りにならない?」
「いいの。俺が来たいの」
しょーちゃんが笑って、俺の髪の毛をくしゃって、する。
嬉しいけど、恥ずかしくて、くすぐったい。
「今日はホントにいろいろありがとな?」
「...うん...俺も楽しかった。翼くんと耀ちゃんにも、よろしくね?あと、おばさんにも...」
「...あー...悪かったな、母さん、うるさくて」
しょーちゃんが、苦笑する。
仕事から帰ってきたしょーちゃんのお母さんは、俺の餃子を喜んで食べてくれて...雅紀くん、翔のお嫁さんになってくれたらいいのにーなんて、爆弾発言をしてくれた。
「うううん。また、会いたい」
「また、来いよ」
「うん...服は洗濯してから返すね?」
しょーちゃんの手が、頬に触れる。
心臓の音がうるさい。
しょーちゃんが近づいてきて、しょーちゃんの唇が、おでこにそっと触れた。
「おやすみ」
「...うん...おやすみ...」
「早く入れよ、見てっから」
「う、うん。また、明日ね」
しょーちゃんに手を振って、家のドアを開けた。