電車を降りて、通いなれた道を通る。
同じ制服のヤツらがざわざわと歩いているけど...いない、な。
じぃさん家が駅の方って言ってたから、会えるかと思ったけど..
結局、昨日は連絡先も聞きそびれたし。
...同じクラスなんだから、学校についたら会えるのに...なんでこんな必死に探してんだろ、俺。
頭を振って前を向いたら、視界に入った金髪。
...翔さん、だ。
あんなところで何してんだろ?
二宮さんもいるし。
翔さんが指を指して、二宮さんもそっちを見る。
なに?
その視線を追った先に、茶色い髪の毛が揺れた。
...いた...
相葉くんが、二人の前で立ち止まる。
頭を下げた相葉くんに、翔さんが笑って、髪の毛をなでて...
ちくり
胸が痛む。
二宮さんが相葉くんに何か言って、ひらひらと手を振って歩いて行く。
翔さんの手が、相葉くんに伸びて、ネクタイを解いた。
何か言いながら、翔さんが相葉くんのネクタイを結んでる。
...なんで?
どうして?
なんでそんな、優しい顔で相葉くんに触れてんの?
なんでそんな、嬉しそうな顔で翔さんを見てんの?
なんで...俺の胸はさっきから痛いの?
ただ、呆然とふたりを見ていた俺は、震えだしたスマホにはっとして...
坂道の真ん中で、振り返って俺を見てる二宮さんと目が合った。