しょーちゃんが、そのまま、
俺の手首を引っ張って、歩き出す。
しょーちゃんの手が、触れているところが熱い。
どんどん、スピードが上がるしょーちゃんに
シンクロするように俺の鼓動も早くなる。
ねぇ、なんで、手を離さないの?
本当は、このまま、繋がっていたい、けど…
どんどん引っ張られる右手に、
心がついていけなくて、悲鳴をあげる。
「しょーちゃ、手、痛い」
小さくつぶやいた俺に、しょーちゃんが
びっくりした顔で振り返る。
「あぁ、ごめん…」
パッと離された手が、急に冷たくなって…
手が痛いなんて、言わなきゃ良かったなんて、
思っていたら、俺の右手はそのまま、
しょーちゃんの左手に捕まって、
しょーちゃんのコートのポケットにしまわれた。
びっくりして、ドキドキして、息が止まって…
息しなきゃ!って思い出して息を吸ったら、
ひゅって、音がした。
だって、ねぇ、しょーちゃん…
こんなこと、俺、オンナノコにもしたことないよ?
「なんか、恥ずかしいよ、しょーちゃん…」
そう、言った俺に
「いーんだよ。誰も見てねえって」
しょーちゃんが、前を向いたまま、そう言うから…
周りを見てみたら、ホントにラブラブなカップル
だらけで…
わー、ホントに周りなんて見えてないや!って
思ったら、なんか可笑しくなって、
「みんな、ラブラブだね?」
って、言った。
あ、近づきすぎちゃった、と思って、
離れようとしたら、
「俺達もラブラブだろ?」
しょーちゃんが振り返って、ウィンク付きの
アイドルスマイルで、そう、答えるから、
ドキン!って、心臓が大きく跳ねた。
「え…あ…そ、そうだね!」
なんだかもう、心臓バクバクで、
どうしたらいいのかわかんなくなって、
笑えてきちゃって…
しょーちゃんに体をぶつけて笑った。
ねぇ、しょーちゃん。
ホントにラブラブになりたいって言ったら、
どうする?
そう、言ってみようかな、なんて思っていたら、
コートのポケットの中で、俺の手がきゅって、
一瞬強く握られて…
ドキドキしすぎて、何も言えなくなった。