ソレは日に日に大きくなって
見たことのある『彼』の姿になっていく。
太陽のような笑顔を見せる『彼』に。
なぜ、『彼』を選んだのか…
彼を見上げる翔くんに近づく。
「そろそろ?」
「だと、思うけど」
ソレを見つめながら、翔くんは答える。
「翔くん」
「……………?」
「何で『彼』にしたの?」
瞳に浮かぶ戸惑いの色。
「研究対象は誰でも良かったのに、
翔くんは何で『彼』を選んだの?」
翔くんはずっとソレを見つめたまま…
「何で、かな」
揺れている。
ソレと同じように…
「翔くん?」
翔くんは、何を求める?
何を求めている?
ソレが揺れる。
もうすぐ、目を覚ます。
研究者としての興味と
人間としての罪悪感と
許されない禁忌(タブー)を犯すおれたちは
誰に赦しを乞いたらいいのだろう?