今日は4月の平日の初日。通勤の地下鉄には、新入社員と思しき若者の姿が見られました。
本日、4月3日(月)の朝日新聞の歌壇・俳壇から。
まず、短歌。
「母の遺影鴨居の父に並べたり二十三年ぶりの揃い雛」。「奈良公園鹿せんべいを売る傍らに鹿屯(たむろ)して買ふ人を待つ」。
「夕ぐれを少し歩いて新しき靴を馴染ますわたしの町に」。「釦(ぼたん)をばとめてとわれにすり寄りしこの世の妻の最後の願い」。
「受験生の母を卒業した夜は一杯のビールでもう眠い」。この歌の作者は、富山市の常連姉妹のお母様。
「漁師らは小さな春をじっと待ち四つ手網よりイサザをすくう」。この歌の作者は石川県の方。「イサザ」とは、シロウオのことのようです。(後記<注>参照)
「公園を一人で散歩していても孤独ではない好独(こうどく)である」。これは、57577と形はあっていますが、論述ではないかと思われるのですが。まあ、短歌の自由ということでしょうか。
次に俳句。
「春渇く墓に水して次の人」。この句の『評』に、「「次の人」とはこの墓の次に入る人。ふつうの言葉だが、凄(すさ)まじい内容。」とあります。
「戦争を知る雛飾る知らぬ子に」。「人生に可もなく不可もなく朧(おぼろ)」。「巡り来し後期高齢春をゆく」。
今回は、上のようでした。
<注>
「イサザ」とは、ネットの辞書に、「ハゼ科の淡水魚。全長8センチくらい。琵琶湖特産で、主に秋、いさざ網とよぶ底引き網で漁獲し、鮨(すし)・飴煮(あめに)などにする。《季 冬》」とありました。またウィキでは「琵琶湖沿岸以外での「イサザ」「イサダ」は、シロウオやイサザアミなど本種以外の動物を指す。」とありました。また、ネットに「シロウオ」とは、「スズキ目ハゼ科の魚。全長 5cm。体は細長くて側扁し,やや透きとおるが,死後白色となる。頭も側扁し,下顎がわずかに突き出る。左右の腹鰭は癒合して吸盤をつくる。体に鱗がなく,また側線もない。キュウリウオ目のシラウオと混同されやすい。春に,海から川へ遡上して卵を産む。北海道から鹿児島県,朝鮮半島に分布する。」とありました。また、別に「シラウオ」とは、「キュウリウオ目キュウリウオ科の海水魚。体は細長く,全長 10cm内外。頭部は縦扁,体は側扁する。体はやや透きとおった白色で,腹面に黒色点が 2列に並ぶ。内湾性で,春に河口付近の水藻に産卵する。北海道から九州,朝鮮半島東岸,沿海州(プリモルスキー地方),サハリンに分布する。スズキ目のシロウオと混同されやすいが,本種では腹鰭は吸盤状ではない。」とありました。