『性的快感の「優劣」から解放されるために知っておくべきクリトリスのこと』
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* クリトリス発見は近世イタリア
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5月半ば、化粧品やネイルなど美容アイテムの総合展示会にirohaが出展した。
来場されたお客様は美容業界の方々なので、セルフプレジャーアイテムにはなじみの薄い方が多い。
そこで、「なぜ性の健康が大事なのか」という根底部分から説明させていただき、膣や骨盤底筋に関する話をたくさんしたが、接客中にこれらと同じくらい多く使った言葉は「クリトリス」であった。
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クリトリスは、人体で唯一「快感のためだけにある器官」と言われている。
この器官がキリスト教圏でどう扱われてきたかの歴史や、解剖学的構造、そして快感の育て方を記した本がある。
フランスの性科学者とジャーナリストによる、その名も『クリトリス革命』(アレクサンドラ・ユバン、カロリーヌ・ミシェル著、永田千奈訳、2018年)だ。
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本書によれば、解剖学上クリトリスが初めて発見されたのは1559年のイタリアであった。
この発見は「朗報」とされた。
というのも、古代から男女ともに性交の際には精液を分泌し、男女の精液が混じり合うことで生殖が行われると考えられていた。
つまり女性が快感を得るほど妊娠の可能性が高まるため、快感は喜ばしいものだったのだ。
ただし生殖以外に精液を無駄遣いすること、マスターベーションは禁じられていた。
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そこから時代は下り、1875年に「生殖に重要なのは精子と卵子であり、クリトリスは関係ない」ということが判明したため、クリトリスは医学界で早々に忘れ去られたという。
20世紀初頭、フロイトに至っては「クリトリスで快感を得る女性は『未熟』であり、『ノイローゼ状態』にある」とまで言っている。
つまり男性器と精子を受け入れる器官=膣内の刺激でオーガズムに達することこそが「成熟」であり、クリトリスでのオーガズムよりも優れていると見なしているのだ。
男性器を必要としない快楽は劣位に置かれたのである。
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このような考え方を、『クリトリス革命』の筆者は「膣オーガズムの幻想」と一刀両断する。
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実はクリトリスという器官、体外に露出しているのはほんの一部で、全長数センチにわたって体内に伸びているのだ。
体内にあるクリトリスを、膣の壁越しに刺激して得るオーガズムが、いわゆる“中イキ”や膣オーガズムだと言われている。
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クリトリス以外にも、下腹部の感覚神経など複雑な要因が絡まってオーガズムを構成しているため、全ての膣オーガズムがそうとは言い切れない。
しかし1976年にアメリカの性科学者シェア・ハイトが3000人の女性に調査した結果を見ても、周囲の女性たちの話を聞いても、女性の快感は「始めにクリトリスありき」なのである。
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現代においても、「膣オーガズムに達せるのはほんの一部の、選ばれし女性である」といった神話を耳にする機会がある。
「それが得られない自分は不感症なのだ」という自己嫌悪を抱いてしまう女性もいれば、パートナーからの「膣が気持ちよくないなんて、不感症なんじゃないの」という心ない言葉に傷つく女性もいる。
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しかし本来、快感に優劣はないし、クリトリスや神経終末の位置には個体差があるので、当たり前だが自身の体を知って開拓するほど、得られる快感の広さ・深さは増えていく。
自らの快感のありかを探す旅に、セルフプレジャーアイテムは絶好のお供となる。
美容展示会ではそのお供の使い方、女性器の解剖学的な構造を説明するにあたって、「クリトリス」という言葉が頻出したのであった。
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* もっと自分の体を理解しよう
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展示会で接したお客様の中に、これまでセルフプレジャーアイテムを手に取ったことのない女性2人組がいらした。
性的快感がもたらす心身への良い影響、クリトリスの構造やアイテムの使い方をご説明すると、おふたりとも「自分の体なのに全然知らなかった!」と驚いていた。
最終的に挿入アイテムを手に取り、「お姉さんの説明がなかったら絶対買ってなかったです! お話しできてよかった!」と明るい笑顔で言ってくださったのが、とてもうれしかった。
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性的快感なんて大っぴらに話すことではない、密かに知るべきものだと思われることもあるが、自分の体を理解し、快感を肯定することは自己受容の観点からも大切だ。
後ろめたく思いながら知れば、性行動に対して余計な罪悪感を抱くきっかけにもなってしまうだろう。
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クリトリスという器官について、体の一部として、もっと自然に知られる機会があればいいなと思う。
自らを探求する旅の入り口は、奥深い恵みの泉までつながっているのだから。
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(株式会社TENGA 国内コミュニケーションデザイン部マーケティングディレクター・西野芙美)
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(大手小町)
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『体内にあるクリトリスを、膣の壁越しに刺激して得るオーガズムが、いわゆる“中イキ”や膣オーガズムだと言われている。』
そういうことだね。
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追伸:
庭を散策して、西と東のビオトープ(メダカ・ミナミヌマエビ・タニシ・カワニナ)の水面の落ち葉をトングで挟んで庭に撒いた。
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元錦鯉(ヒメダカ・ヌマエビ)に水足しをした。
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水車池(マゴイ・ワキン・フナ・ヌマムツ・タナゴ・モツゴ・メダカ・カニ・エビ)に水を足した。
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植えて一年経たないポポーとフェイジョアとアボカドとナシとモモなどに水をあげた。
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枯れそうなブルーベリーや鉢植えのシダ類などに水をあげた。
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追伸2:
今日、風呂に入りながら聴いたアルバムは、
「ヘレン・メリル プラチナム・ベスト ヘレン・メリル(2013)」DISC2(9~12)
1929年生まれニューヨーク州出身のジャズ・シンガー。
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追伸3:
『パリオリンピック2024』の卓球など観た。
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追伸4:

妻とカインズと動物病院に行った。

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追伸5:
『パリオリンピック2024』の競泳など観た。

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